フライドチキンと運命

フライドチキンと運命

ニワトリが運命変えます

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歌を歌うリワトリ


途方もない目標だったが日々の地道な訓練で実現させたイチロー


後は人間に気づいてもらい、殺されないよう祈るだけ


ここで運命を変える最終準備になる


いくら歌を歌うことの出来るニワトリに人間が気づいても、それなりに印象付けるインパクトがないといまいち成功するとは思えない


演出とタイミングが大事になってくる


雨の日に歌を歌ってもよく聞こえやしないし、他のニワトリが鳴いているときに歌っても当然だが気づいてすらもらえないだろう


そうなると、良い時間帯は雨の降っていない夜、他のニワトリが寝静まった静かな深夜がいいだろう


それから出来るだけ特別な日がいい


飼育員の誰かが結婚した日、子供が生まれた日、人間達の期限がいい日だ


子供が生まれたその日に歌うニワトリをみたら殺す気になんてなれないだろう





最後に人間の立場になってよく考えないといけない


深夜に人間が起きてきて自分の存在に気づいてくれたとしても、きっと朝の早い飼育員は寝ぼけていることだろう

それによほど感動させない限り、一羽のニワトリを夜中に独断で助けてあげたいなんてめんどくさいことは思わない

情のある飼育員が係の日を選ぶことだ



静かな夜


特別な日


情のある係員の日



全てを無駄にしないためにも最高のタイミングが来るまで慎重に待った方が良い





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粘り強くこつこつと、不安と戦いながら特訓をするイチロー


他のニワトリに馬鹿にされ、不安で眠れない夜を過ごし、日に日にフライドチキンになる日は近づく


何度も自分を奮い立たせ、努力した結果


信じられないことにイチローは歌を歌うことが出来るようになる


後は人間に特別な存在のニワトリに気づいてもらうだけだ



と、ここで運命を変えることが突然難しくなる



何かの線が切れたかのように絶望のどん底にいる気になる


それは今まで限界まで気を張ってやってきた特訓の成果が現れたとき、少しほっとしたときやってくる


理由は見つからないが絶対に失敗すると考えてしまう


自分はよく頑張ったと言い聞かせ、諦めるのもたやすくなる




それは「計画」が「実行」に変わったからだ


計画の段階をクリアすると今度は実行の前の大きな壁にぶち当たる


その壁は計画の壁より薄っぺらだが


あまりに大きいので立ちすくんでしまう



いままで気を張って計画を進めてきただけに、大きな壁の存在は残酷すぎる


所詮無理な事だったんだと、自分が一心にやっていたことが馬鹿らしくなる


でも諦めないで、もう一度自分がどうなりたいのかを考えればどう行動すればいいかすぐに分かる


自分に問いかけて、運命を変えることをもう一度決意できたら


見せかけの薄っぺらな壁をぶち破るだけ


今は結果なんて考えちゃいけない、運命を変えたいなら他に道はないのだから



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運命を変えるため、イチローは歌を歌う訓練を始める


朝、他のニワトリたちがいっせいに鳴き出す頃、自分はそれとは違う鳴き方を心がける


毎日毎日、気が遠くなるほどこつこつと訓練は続く・・・



月日が経つのと同時にフライドチキンにされる日は近づく


焦りと、不安が常に頭の中にある


本当に出来るのか?無理なんじゃないだろうか?


そういった自分と、可能性を夢見る自分との葛藤は日に日に勢いを増し、心が折れそうになることは何度もある



そして何より、孤独な状況がますますイチローを苦しめる


他のニワトリはのん気にいつもと変わらない生活、なぜ自分だけ?といっても自分で決めたことだ文句は言えない



訓練の成果が見え、声の音程が取れるようになって来た頃、さらなる追い討ちがかけられる


他のニワトリたちが馬鹿にしてくるのだ


そんなの上手くいくわけがない  お前は本当に馬鹿だな 無駄なことは辞めてあきらめろ



そういった無責任な言葉が降りかかる



でもそんなのは無視だ、自分は住む世界が違うと考えた方が良い


皆が殺されているころ自分はきっと歌っていると、そう心から信じよう



今の辛さは運命を変える決意をしたものの宿命なのだ


上手くいく根拠なんて最初からないけど、だからこそ最後まで自分を信じよう




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