運命を変えるには他のニワトリとは違う特別な存在にならないといけない
そう思ったイチローは色々と特別な能力を持つニワトリを想像してみる
空を飛べるニワトリ
金の卵を産むニワトリ
幸運を呼ぶニワトリ
歌を歌うニワトリ
なれるかなれないかは別として、ここでもう一度思い出すべき大事な点がある
それは、なんの為に?ということ
そう、イチローは特別なニワトリになりたいわけではなく、フライドチキンになる運命をかえたいだけなのだ
人間に殺されない特別な理由がほしいのだ
好きなものを選ぶのとは違う
じゃあ空を飛ぶニワトリ
これは確かに特別だがリスクが大きい
空を飛ぶ練習なんかしたら人間に目を付けられてしまうし、第一人間に何の徳もない、つまり殺さない理由なんてない
金の卵を産むニワトリ
これはあまりにも現実味がない、それにフライドチキン用のニワトリたちの卵をいちいち人間が気にするだろうか?
人間の目の前でタイミングよく金の卵を、しかも継続的に産まなければ殺されるのが先延ばしになるだけだ
幸運を呼ぶニワトリ
いくら幸運を呼んだって、誰も気づかなければ意味がない
人間が自分の幸運がニワトリのお陰だと気づくまでに一体どのくらい時間がかかるのだろう
散々考えた末にイチローは歌を歌うニワトリになることを決意する
可能性で選ぶならこれがいいかもしれない、歌を歌えるニワトリを見たら確かに殺すのはもったいない
他のニワトリが鳴いてる時に練習すれば目も付けられなくて済む
問題は人間に気づかせるタイミング
