祝Cancer-Free2周年(仮) | キリギリスのつぶやき

キリギリスのつぶやき

キリギリス体質な社内通訳者の悪戦苦闘な日々のつぶやき・・・  
   

2月に入ってすでに半月も経とうとしていますが、あれ?あれれ??2月といえば、2017年2月1日が手術した日じゃーーーーん。

 

と、今更ながらのブログを書いている、おくればせなキリギリスです。スリルとサスペンスの入院生活については、この辺←クリックすると振り返れまーす。

 

 

いえいえ、忘れていたわけではないんですよー。2月1日辺りには、”ああ〜〜〜2年前はこうだった、ああだった”と、あれこれ思い出していました。キリギリスにとって、2月1日というのは、元日よりも、誕生日よりも、なんだか節目というか記念の日になってしまったのです。今後の人生は、何年経っても”あの”2月1日から何年目の2月を迎えられた・・・と思うようになるのでしょう。

 

 

ま、いいんです。

だいたい1月なんざー、正月気分抜けずにダラダラフワフワしてるに決まってるキリギリスですから〜。2月1日から気持ちを改めて区切るというのは、なんだか私らしいのかもしれません。

 

 

 

ただですねぇ。術後2年検診というのを済ませて初めて、”無事に2周年!”と晴れて言えるのだと思うのですが・・・そいつがスケジュールの関係で、2月26日まで実行できないっていうことになってしまいましてね。

 

 

まだ検査していないわけ。(締まんないなぁ、ぜんぜん締まんない)

 

 

だから、まぁ、大丈夫だとは。ほぼ100%確信リボンリボンリボンしてはいるんでありますが・・・検診を受けるまでは、まだ(仮)のお祝いです。

 

 

 

検診結果(無事に決まってる!!!!)につきましては、結果がわかり次第、お知らせいたします。はい。

 

 

 

で、ちょっくら1年前を振り返ってブログを見てみますと、”祝Cancer-Free1周年♪”(←クリック〜)ってタイトルのエントリーがありまして、手術の無事を祈願していたダルマさんと、2年目もよろしくお願いします!の祈願ダルマさんに代替わりさせたりしていました。

 

キリギリスは、神社仏閣を見て歩くのが大好きという生態があるのですが、本来ぜーーーんぜん信心深い人間ではありません。

 

でもでも、乳がん発覚当初に限っては、病気平癒祈願で有名な上野の神社にもお参りしたし、絵馬にも無事治りますように!と切実に書いたし、お守りも買ったし、ダルマさんにも平癒祈願をして神妙な気持ちで片目を入れました。全方位的に神頼みに抜かりなし!!!って感じですね。

 

 

困った時の神頼み(ダルマ・仏も含む)ってやつの、典型的な見本!!!

 

 

まぁそれだけ精神的な拠り所を求めてもいたのでしょう。担げる縁起は全て担いどく方針で突き進んでおりますです、はい。

 

 

 

 

 

さてさて。2017年2月頭の乳がん手術から丸2年経過。

なんだか相変わらずではありますが、元気に過ごしてこられました。みなさん、ありがとうございまっす!

 

 

 

あれから2年。もう2年。やっと2年・・・。

あの頃を思い出すと、あの当時はとにかく絶対誰がなんと言っても、なんともないぜ!イェ〜い!みたいな勢いで、”なんでもない、自分は大丈夫!”と言い聞かせてばかりいたように思います。今思うと、いろいろ無理があったな・・・とも。

 

 

手術後数日の療養を経て、自宅に戻ってから、いろいろ気持ちだけでは保たなくなって、身体の叛逆にあいまして。傷口は化膿するは、全身アトピーになるはで、高熱でフラフラ、肌はボロボロのゾンビ状態に陥ったりもしていたのですがね。(遠い目・・・振り返るには、この辺クリック!)

 

友だちにクリニックまで車を出して頂いたり、ラインの返信もできずにクタッとしていたため、死んでんじゃないか疑惑が浮上し、友人たちをいたく心配させたりもしました。

 

その傍ら、自分がゾンビみたいになっているというのに、the Walking Deadというアメリカのゾンビドラマシリーズをシーズン1から6まで(6年分!!)昼夜を問わず観続けるという不摂生極まりない療養態度だったなぁ・・・(ふざけすぎ)

 

 

そんな中、高熱でフラフラ、肌は全身アトピーでボロボロという見るに耐えない状態になりながら、とりあえず皮膚科で皮膚炎の処方箋をもらい、ご近所の商店街の小さな薬局に行ったとき。

 

薬剤師さんが、皮膚炎のための軟膏を袋に入れながら、薬の説明をはじめました。

前にも使ったことある薬だし、こっちは高熱フラフラなので、いい加減に聞いていたキリギリス。この薬、どこに使われるんですか?と尋ねられ、イラっときました。どうでもいいじゃん。さっさと薬よこせ!・・・みたいに凶暴な気持ちだったと思います。

 

で、”手術あと付近です” とぶっきらぼうに答えたように記憶しています。

 

 

 

薬剤師さん:どんな手術されたんですか?

 

キリギリス:・・・・・(ってか、関係ないじゃん!言わなきゃならないの??)・・・乳がんです。

 

ここで、50代半ばくらいな柔和そうな女性薬剤師さん、一つ頷いて薬の使用法説明をすませ、こう結びました。

 

薬剤師さん: おつらかったですね。お大事になさってくださいね。

 

 

 

 

今でもこの瞬間のことを思い出すことがあります。それまで乳がんの診断を最初に受けたときにも、友人や家族に話した時も。検査・入院・手術・療養期間を全て含めて、一度も泣いたことはありませんでした。

 

でも、この言葉を聞いたあの狭い薬局のレジの前では、目に涙がいっぱいになって、まばたきをしたらボロボロ溢れるという寸前になってしまいました。慌てて薬袋を掴み、瞬きを堪えて目を見開き、軽く会釈しただけで店を後にしました。

 

顔や目が真っ赤のまま店を出たとたんに、涙が落ちました。薬剤師さんは見ていたのじゃないかと思います。なんだか自分でもよく分からない気持ちのまま、涙をこぼしながら下を向いて、よろよろと商店街を歩いて帰りました。

 

 

病気になってみて、泣いたのは後にも先にもその、たったその一回だけ。

 

 

あの時の薬剤師さんの暖かさが忘れられません。”おつらかったですね” 柔らかい声でした。なんの気負いもなく、サラリとした感じでした。その言葉が、同じ状況の同じような病気の方にぴったりくる言葉だとは限りません。でも、あの瞬間のわたしにとって、あの言葉は心にしみる、何かを押し流してくれる言葉でした。

 

意識してこの言葉を発してくださったのかはわかりません。痛みを抱えた多くの人々と日々接している薬剤師さんだから、いつもの習慣的な言葉だったのかもしれません。

 

でも、一生心に残る言葉というものは、あります。それほど、言霊っていうのは大切。言葉を生業にしているからこそ、そういうことを考えます。自分の発する言葉にだって、受け手が居て、その人の人生がある。小さな一言が、心に大きな波紋を起こすこともあるし、一生の思い出になることもある。何気ない一言も、受け手の人生の中での意味は、それぞれ。

 

 

一言の重みを知る通訳になりたいと思います。

誰か痛みを抱えている人に、あの薬剤師さんのようにさりげない言葉をかけられる人間でありたいと思います。2年を無事に過ごせて、ガンのことを考えることも少なくなっています。でも、これを忘れないようにしたい。そう思います。

 

 

 

 

 なんだか真面目なこと言っちまいましたー?


ま、いいんです。なにせ、祝Cancer-Free 2周年(仮)なんだし!(仮)だけどね。

 

 

平成最後の年。2019年もこのまま突き進んで行くぞー!

おーーー!

 

 

 

 

 


 

*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

ありゃ?ちょっと今日はセンチメンタルにして真面目な結びになっちまったわ。キリギリスらしくないですねぇ。

ま、たまにはいっか。

この辺のボタンをクリックすると、キリギリスが喜ぶ仕組みになっております。よろしくおねがいしま〜す

⬇️⬇️⬇️⬇️⬇️

にほんブログ村 病気ブログ 乳がんへ にほんブログ村 英語ブログ 英語 通訳・翻訳へ