ギャフンな気分 | キリギリスのつぶやき

キリギリスのつぶやき

キリギリス体質な社内通訳者の悪戦苦闘な日々のつぶやき・・・  
   

朝の9時半の時点で、既にギャフンと言ってしまったキリギリスです。散々です。

いや、いったいこのギャフンっていうのは、何かの擬音なのか?擬態語なのか?「ギャフンと言う」という表現、面白いよねぇ。実際にギャフンと言う人って見たことないしなぁ。この言い回し自体が、既に形骸化している感じもしますが。


そんなこた、どーでもいいのよむかっ


毎日灼熱の工事現場に行っていることは、前述の通りなわけなのですがね。
この工事現場ってものが、国によって、また施工ゼネコンによって、これ程に違いがあるとは!!!本当に、まったくびっくり仰天なんであります。

今まで、工事現場と言うと、日本でしか経験したことがありません。アメリカで働いていた頃は、自動車業界だったのでね。建築は日本でしか経験が無いのであります。(共通項=安全靴)

日本の工事現場は、世界一綺麗で整備されている!!!



・・・と、思う。



ま、比較対照物が、「シンガポールの中国系ゼネコンの工事現場」1件のみなので、余りにサンプル件数が少ないとは思いますがね。

こんなことを書いても、だいたい日本の工事現場に実際に入ったことがある方は、ほんの少数だと思うんです。だから、殆どの方はご理解いただけないと思うんですが・・・それでも敢えて書かせていただくとね。

「シンガポールの中国系ゼネコンの工事現場」が、裏道のごみ置き場程度に汚いとしたら、日本の工事現場は、タージマハール位に綺麗!!(マジで、大げさでなく!)


こちらの工事現場には、中国・インド・パキスタンその他諸外国から労働者が多数来ているのですが、どうもかなりの低賃金で、しかも宿泊施設なども整わない中で就労しているらしい。それはそれで社会的に問題があるのですがね。色々と。「格差社会」というのは、最近日本でも良く言われることですが。


その労働者達が工事現場で寝起きしている!(地面にゴザ敷いて寝ている)これは、かなり非人道的扱いだと思います。


さらに、困ったことは、彼らは食べた物(弁当カスなど)はその辺へポイ捨て。タバコをところかまわず吸っては、ポイ捨てなど当たり前。痰は吐くは、挙句にその辺にある空き容器(これも放置ゴミ)に、用を足してそのまんま・・・なんてことも!!


まったくもー。とにかく、汚いのよ。半端じゃなく。シンガポール、街中は綺麗なのに、工事現場は劣悪環境です。

しかも、工事現場で最重要課題とされるべき、安全確保が全くおざなりです。工事中なので、さまざまな配管などを埋め込む為、歩いている通路に穴が開いている・・・ということが、多々あります。穴によっては、大きさが1㎡もあるものや、深さも1-2mある様な、キケンなものもあります。

そういう穴は、危険極まりないので、日本では必ず強固に板などで蓋をされ、しかもその上には表示があります。蓋がされていない場合は、周りが囲われていて、厳重に表示が成されているのが普通です。

そういう配慮のある工事現場でも、足元は平坦でなく、頭上にも障害物がいっぱいあるので、歩く時にはあらゆる方向に向かって、とにかく注意が必要なものです。

しかし、工事現場で働く人々ってーのは、「工事現場を歩きながら、工事状況を見つつ、相談をする」という行為をします。大人ですから、歩きつつ、足元と頭上に注意を払いつつ、かつお喋りをする程度の複合作業は、まぁ慣れている工事関係者なら朝飯前です。

だがね。ちょっと待て。通訳は、工事関係者としてはド素人の上、「歩きながら、工事状況を見つつ、足元と頭上に注意を払い、更には1つの言語を聞き、別の言語に翻訳し、訳を喋りながら、別のフレーズを聞き・・・」っていう、オリンピック金メダル並の偉業を同時進行するってことなのよーーーーー!

自ずと、注意散漫になるわけです。しかも、工事現場ですから、周りは騒音だらけ。良く話し声が聞こえない中で、必死に聞き、そして必死に大声で訳を喋ってるんだわさ。


疲れる・・・汗



そして、今朝。穴に落ちたさうげ



いんや、比喩的表現ではありません。マジで穴に落ちた。がっつりガクリ


ま、たいした穴じゃなかったけども。浅くて小さな穴だったけども。足がすっぽり入る程度の穴だったけども。そして、ちょうど足首の上あたりまではまったさー。

全く注意していない時に、突然穴に片足を突っ込むっていうのは、危険極まりない状態であります。(落とし穴状態)
1.足入る
2.バランス崩れる
3.前のめりになる。
4.両膝と両手をつく(四つんばい状態)
5.脛(弁慶の泣き所)をしたたか打つ


しかも、通訳が後ろで穴にはまろうとも、会話も行進も止まらなかったんだぜー。話に夢中になっている話者達は、好き勝手なこと喋り続けて、ずいずい歩き続けたんだぜーがーん

私:依然4つんばいのまま。余りの脛の痛み+膝の傷み+恥ずかしさ=呆然自失魂

ま、自失していたのは数秒だったけどさぁ。これって、酷くね?!


でも、大人になってから「転ぶ」ってこと、余りないので、そういう事態に陥ると、人間って、どんなに痛くても、どうしてまず「ぎょえーー!恥ずかしい」って思うのかね?そんでもって、「てへへー」とか言って、妙な照れ笑いを浮かべたりしちゃわない?!あれって日本人だけなのかな?万国共通なのかな?!

で、何故か意味も無く、飛び起きて平気な風を装ったりするのよねー。何で?!何でなの(?_?)



まぁ、見事に前のめりにコントみたいに転倒している私を見てですね、パキスタン人だかインド人だかの出稼ぎ労働者さん(お掃除担当者らしく、箒であたりを掃いていた人)は、心配して駆けよって ただじーーーっとお間抜け通訳女を凝視していましたとさ。(余りに凝視されていたので、ばっちし目があったし。そして、私は日本人的に、照れ笑いをお送りしちまいましたさ)

ギャッッッッフ~~~~ンがっくり

ま、足首を保護する編み上げブーツ式の安全靴を履いていたので、足首も捻らず、軍手で手も保護していたので、擦り剥きは最小限。単に、膝と弁慶の泣き所(脛の前側)に半端でない痣を残したのみ・・・

これ、運が悪ければ、足を折ったりしてもおかしくは無い危険極まり無き状態だよねー。ホントにもー。

しかし、私が余りに音速で飛び起きた為、余り状況を目撃した人がおらず、特に心配しても、気遣っても貰えなかったんだぜーーーー。

ギャッッッッッフ~~~~ン(最大値)がっくり



ふっっ。所詮通訳は縁の下の力持ち。孤高の裏方なのさ・・・(涙)



決意表明:
今回の契約終了後、キリギリスは、どれ程に飢えようとも、、工事現場の仕事には手を出さないことを決意いたしました!また再び、キリギリスが工事現場通訳の仕事に関わろうなどと、邪念を起こした際には、いかなる手段によっても駆けつけ、後ろから羽交い絞めにして、お止めいただきます様、友人諸氏には、切にお願い致します!!!


マジで。本気です。