人間として仕事をしているのは、刑務官も同じ事。彼らからすれば、シャバに住む私がアウトサイダー。
アウトサイダーには機械のように接するが受刑者には喜怒哀楽を表す。
服役中は日常的に仕事をしなければならない。
出所後の社旗復帰の訓練も兼ねているので木工作業、印刷作業などなど一般的に体を使った仕事が多い。その中でもエリートコースは「営繕作業」。修繕や工事などである。
理由は簡単。工場内の作業は機械に張り付いたり、卓上の作業仕事なのでその場を離れるには理由が必要でいちいち先生に許可をもらわないといけない。嫌みや皮肉を言われ、時には罵倒される。 その点、エリートである修繕や工事は比較的自由に移動できる。この小さな小さな自由を勝ち取れるのは刑務官からお気に入りのエリートのみである。
エリート達は刑務官と雑談し世間話をし「さすがうまいねぇ~」なんてよいしょされたりする和やかな雰囲気。その上、昇級も速い。
私も認めるところだが弟は人から気に入られる長所がある。電気工事の経験を認められ、その性格も手伝い幸いなことにいきなり電気工事の仕事を担当した。彼にとっては人生で初のエリートコースだった。
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