━━━━━━━━━━━━━━ vol.65 2016.01.15 ━━
☆ジャスミンライス流星群☆ 【ヒカルチチのメルマガ】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
こんにちは。
ライオンズジムマネージャーで、篠原光のトレーナー兼父親の、シノハラです。
朝が一段と寒くなってきました。
寒いのはしかたないけど、朝走るボクサーにとっては暗いのがよくないです。
車が路地から出てくるのが怖いし、最近はリーフやプリウスなど電気自動車やハイブリッド車が音もなく背後から近づいてきて、気配がして振り向くと真うしろに車がいてびっくり場合も多い。
気をつけたい。
ヒカルは春くらいから1500メートル走のタイムトライアルをやり続けているんだけど、冬になってからぜんぜんタイムがあがらない。
寒さのせいなのか。疲れがたまっているのか。やり方がまちがっているのか。
それとも、単に青年期特有の停滞現象なのか。
特に女子選手は明らかな停滞期があるというのを指導書で読んだことがある。
体の成長に感覚がついていかないのが原因だという。
骨の成長に筋肉がついていかないと怪我も起きやすくなるということもある。
よく観察して何をした方がいいのか、また何をしない方がいいのか、決断しなければならない。
だらだら同じことをやらせていても大きな成長はないだろう。
人間も季節と似ている。
冬は冬なりの考え方をして、練習方法があると思う。
ライオンズジムの古山会長がおれによく言うのは、「やればいいってもんじゃない。休む時は休ませなさい。やらせ過ぎはだめだよ」ということだ。
おれ自身はよくわかっているつもりだった。
ボクシングの結果が出ているうちは、勝っているんだからこのくらいのやり方でだいたい正しいんだろうな。疲れているようにも見えるけど若いからすぐに回復するだろうくらいに判断していた。
でも、ちょっと見直さなければならない部分があるかもしれない。
タイムトライアルだと純粋に数字が出てくるので、成長が止まっているのが明白に見える。
もっとも時間をかけて練習している持久系能力が伸びないのは問題がある。
気をつけたい。
━━━━━━━━━━━━━━━━
■先祖
━━━━━━━━━━━━━━━━
年末に義父が心筋梗塞で突然亡くなった。80歳だった。
風呂に入ろうとしてそのまま倒れ、救急車で運ばれ、そのまま死んでしまった。
連絡を受けて家に行くと、和室に死体が寝ていた。
前日の朝、元気な姿で会ったばかりだったので、この死体をどういうふうに捉えていいのかわからなかった。
おれは若い頃、人は死んだら終わりだと思っていた。
死ぬ瞬間は、視界がテレビの電波が途切れるようにザザザとなり、プチンと暗転するように意識が消滅して、その意識が神様のような宇宙のシステムに吸い取られておしまいだと思っていた。
死者の魂についてはあまり信じていなかった。
終わった後でじたばたしても仕方ないと思っていた。
この世のことはこの世のうちに片付けて終わるのがフェアだし、世界はあまりにも不公平に満ちているので、死んだら終わりというルールくらいは厳然とあってほしいという願いからそういう考えになったのかもしれない。
それは今でもそうなんだけど、最近はおれも多くの方の通夜や葬式に出席するようになり、特にそれが親族や身近な人だと、ただ単に死んだのでもうすべてが消滅してしまったというふうには感じなくなってきた。
こちらの思いやあちらの願いや、代々、血を持って受け継がれてきた気のようなものが時を超えて漂っている感覚を覚えるのだ。
質量や力というものはなく、ただおれの周りを漂っているのである。
普段は意識していなくても、必要なときにはいつでも現れ、いつのまにか感じなくなる。
それはもしかしたら、血ではないのかもしれない。
何なのかはわからない。
こないだの通夜での坊さんの話では、おれたちの親は二人で、おじいさんおばあさんは四人（親を含めると六人）で、十代前になると先祖の数は2000人を超えるそうだ。十代前というと江戸時代くらいの先祖だ。
それが、二十代前だと室町時代くらいで、200万人以上になる計算です。
200万人もいるとなるともう他人とも区別できなくなるし、それならば他人の死も親族の死も重要度を比べづらくなる。
ともかく、世の中には目に見えるもの以外でできていることがかなり多くあって、それを大切にしていくことが重要である。
具体的にどうすればいいかということなんだけど、それをそれぞれが真剣に考えて行動していくことこそが死ぬまでの修行だと思う。
━━━━━━━━━━━━━━━━
■六道
━━━━━━━━━━━━━━━━
坊さんの話だと、仏教徒は死んだ後で『六道』という六つの世界のうちのどれかに行くのだという。
おれは、天国と地獄の二つだけだと思ってたんだけど、仏教では六つだそうだ。
義父は寺の坊さんによる仏教の葬式をしたから仏教徒ということになる。
おれは若い頃は、日本人だからって仏教だなんて勝手に決めるなよとか思い、宗教の本をいくつか読んでどれを信じようか真剣に考えたことがあった。
消去法でキリスト教的かな、とか思ったこともあった。
経済成長期に育ったからアメリカのやり方を見過ぎてそう感じるだけかもしれないな、と思い直すこともあった。
でも結局決められなかったので、 日本人として仏教徒の道を歩むと思う。
ともかく、仏教の六道というのは、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人道、天道だ。
地獄道は憎しみに満ちた世界で恐ろしい鬼たちにひどい目にあい、天道はひじょうに優れたものだけが集まる世界だ。生き物は生死をくり返しながら、六つの世界を輪廻する。
ちなみに、天道と極楽浄土は違う。
極楽浄土は仏様が作った理想の世界で、輪廻しない。
快楽を極めた、けがれのない浄らかな世界だ。
苦しみを生み出す煩悩から完全に解脱できたものだけが入れる究極の世界である。
一般的に人間は死ぬと輪廻するが、六道のうちどの世界へ行くかは生前の行いによる。
━━━━━━━━━━━━━━━━
■死後の世界
━━━━━━━━━━━━━━━━
死んでいきなりどの世界へ行くかは決まらない。
まず、死んだら『死出の山』という大きな険しい山を歩いてゆかねばならない。
荒い岩でできた山の裾野を星明かりだけを頼りに、七日間歩き続ける。
七日歩き続けたところにようやく裁判所があり、秦広王による最初の裁判が行われる。
生前、仏教の五戒を守ったかの書類審査を行う。
殺生をするな。盗みをするな。邪淫に溺れるな。嘘をつくな。酒を飲むな。この五つである。
これが初七日の行事だ。
最初の裁判が終わると、三途の川に辿り着く。
この川には橋がかかっていて、善人はそこを渡って次の裁判所へ進める。
悪人は橋を渡れない。
罪の重さにより、浅瀬を歩いたり、深いところを苦しみながら渡らなければならない。
実は、渡し船もある。室町時代にできたもので、渡し賃はその頃から六文と決まっている。
棺の中に印刷した六文を入れるのはそのためだ。
幼くして死んでしまったものは、この川を渡れない。
三途の川のほとりには賽の河原がある。
ここで幼くして死んだ子供たちが、河原の石を積み上げて塔を作っている。
子供たちは生きていた時間があまりにも短く、仏教の教えを聞くことも、他人に施しをすることもできなかった。
生きている間に何もできなかったという後悔で石の塔を作るのだが、できあがった途端に鬼が来て「こんなへたくそな塔では供養にならん」と怒鳴りつけ鉄棒で壊してしまう。
子供らは泣きながら何度も作るが、何度でも壊されてしまい、永遠に川を渡れない。
親より先に冥土の旅に出て親を悲しませることは、仏教ではひどい罪とされている。
三途の川を渡った死者は、向こう岸の役人に服をはぎ取られる。
役人はおじいさんとおばあさんで、はぎ取られた服は衣領樹という秤のような木に掛けられ、そのしなり具合で生前の罪の重さがわかるようになっている。
それが証拠物件となり、二番目の裁判所へ進むことになる。
七日置きに裁判が行われる。
全部で七つの法廷がある。
六番目の閻魔王による裁判を元に、七番目の泰山王が登場する。
泰山王は、死後の旅の出口となる、六つの鳥居を指し示す。
六つの内、死者自身にどの鳥居に進むか選ばせる。
鳥居の向こうは六道輪廻の世界が待ち受けている。
どの鳥居がどの世界へ通じているかは、死者にはわからない。
しかし、あくまでも自分の選択で来世が決まるのだ。
結局は自分で来生を決めるのだが、これは運ではない。
前世の業による結果であり、その選択肢は『因果応報』の原理により初めから決まっているものである。
このようにして、四十九日が過ぎる頃に、うちの義父がどの世界に落ち着くのか決まる。
わが家では、義父が死んだことを受け止めるための心の調整が継続されている。
敢えて言わないけど、ヒカルもかみさんもそれぞれの方法でやってるんだと思う。
これは大事なことだと思うので丁寧にやっていこうと思う。
死後の世界についてはこの動画が参考になりました。
仏教というのは、人によっては別の宗教でも同じかもしれませんが、調べてみると興味深い話がたくさん出てきます。
なんとなく穏やかな気持ちになります。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.youtube.com/watch?v=q_R3R3SOBWc
━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回はちょっと重い感じでしたか。
いろいろ考えることはありますが、毎日時間は過ぎていきます。
やるべきことはぶらさずに続けていこうと思います。
ヒカルも元気ですよ。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
http://noonsum.com/160115jasmin.mp3
メルマガの感想や質問などどしどしお待ちしてます。
それではまた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ジャスミンライス流星群☆ =ヒカルチチのメルマガ=
バックナンバー：< http://ameblo.jp/tigerich/ >
発行人 篠原一三（日本体育協会 公認ジュニアスポーツ指導員 & ボクシングトレーナー）
〒207-0016 東京都東大和市仲原 4-5-1 ライオンズボクシングジム
E-MAIL noonsum@gmail.com
※社内・取引先・ご友人などへの転送はご自由にどうぞ。
ただし、無断転載は厳禁です。出所を必ず明記してください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ココナッツミルク流星群 =キッズボクサー篠原光のブログ=：< http://ameblo.jp/noonsum/ >
キッズボクサー☆篠原光☆応援サイト：< http://noonsum.com/hikaru/ >
ライオンズボクシングジム：< http://lionsboxing.nobody.jp >
篠原一三のFacebook：< https://www.facebook.com/noonsum >
篠原一三のtwitter：< https://twitter.com/noonsumcom >
篠原一三のinstagram：< http://instagram.com/noonsum >
篠原一三のYoutube：< https://www.youtube.com/noonsum6 >
------------------------------------------------------------------------
■登録・解除・変更は、ご自身でお願いいたします。こちらから出来ます。
独自配信 → http://noonsum.jimdo.com/メルマガ/
------------------------------------------------------------------------
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━