夕焼け | ジャスミンライス流星群

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タイガーシノハラ オフィシャルブログ



 夕焼けが黄ばんでた。
 真実が人類のせいで悪く変わってしまった。
 ぼくは涙目で車を走らせた。
 世界は悪意を持たない人たちを捕まえては苦しめ続ける。
 神様は目を閉じうつむき深い悩みの中にいる。
 窓を閉めて音楽を聞こう。
 ふくらんでふくらんで飛び出しそうになるけど。
 どこへも行かせない。
 ピアノの音だけを取り上げて胸にはりつけよう。
 そういうさびしい気分に襲われるのもいいさ。
 黄色の夕方はまるで子供のころの風景がうつった一枚の写真。
 お母さんが待っている。あの借家で。
 あの貧乏借家で。
 木の穴がたくさんある壁から覗けばしあわせが見えるはず。
 ふくらんでふくらんで飛び出した。
 長いあいだ我慢してた気持ちだけど君には届かない。
 やさしい誰かに届くことはけっしてない。
 記憶はゆがめられて語られることを拒む。
 冷凍されたまま腐ってしまった肉。
 笑いをかみ殺してそれを見ているぼく。
 もうひとりのぼく。
 忘れ去られることを待ってる。
 じっとひざを抱えて。
 いったい何がどうなっていたのか。
 もう誰も思い出さない。
 この夕焼けの色だっていつか真実。
 美しく姿を変える。
 記憶の中で。
 美しかったあの日の君のように。