■広告業界に入りたい!現役広告マンが教える業界用語 Q&A -3ページ目

Q5:フィー・コミッションとは?

広告主から広告会社への報酬制度はフィーとコミッションの2つに分けられる。

コミッション(マージンともいう)とはつまり手数料。媒体、制作物などの商品に15%~20%程度の手数料を設定するビジネス。日本の広告会社はそもそも「広告媒体を取り次ぐ代理店」からの発展形であり、現在でも日本の多くの広告会社はこのコミッションで報酬を得ている。

対するフィーとは、単に媒体の売り買いだけでなく提供したサービスに対して支払われる(請求する)、スタッフやタイムチャージなどをもとにした労働報酬である。

広告業界内での競争が激しくなった近年、広告主からの価格交渉やセントラルバイイング(媒体購買力を高める手法として、広告主が媒体の発注を特定の広告会社1社に集中してまとめ買いさせること)などによって広告会社が得られるコミッションは低下傾向にある。その中にあって充分な利益を確保するため、そして「広告会社=スペースブローカー」という旧体制から脱するため、コミッション制を見直してフィー制を導入、というのが業界の趨勢ではあるが、現実的にはまだまだ過渡期である。

■フィーとコミッション
・フィー:サービス・労働の対価
・コミッション:販売に当たっての手数料

【まとめ】
コミッション制は媒体や制作物の個別原価に手数料を上乗せする方式、フィー制はサービスに見合った対価を支払う方式。

Q4:広告会社の部門とは?②制作部門・SP部門・イベント部門・PR部門

■制作部門
広告表現を作り上げる部門。別名クリエイティブ。部門内はグラフィックデザイナー、Webデザイナー、CMプランナー、コピーライターなどに専門分化されている。これらを統括して全体を統括する立場はクリエイティブディレクター(CD)と呼ばれている。

■SP部門
セールスプロモーションにかかる機能を扱う部門。SP広告、SP物の受発注を仕切り、さらに販売促進の仕組みを考え、作り上げる部門でもある。

■イベント部門
スポーツ事業、文化事業を立ち上げ(またはサポートし)、これを商品としてスポンサーを付け運営する部門。電通のオリンピック関連事業や博報堂のJリーグ関連事業などが好例である。

■PR部門
Public Relationsに関わる業務を扱う部門。すなわち媒体側に広告ではなく記事として取り上げてもらうよう、様々な働きかけをする部門。

この他、経営上の問題を扱う管理部門や広告法務関連・コンプライアンス(法令遵守)に関わる業務、社員のスキルアップに関わる業務などがある。

【まとめ】
制作部門は広告表現制作を、SP部門は販促の立案・実施を、イベント部門はイベント実施と商品化を、PR部門は広告以外の露出を行う。

Q3:広告会社の部門とは?①営業部門・媒体部門・マーケティング部門

■営業部門
広告会社のもっとも中枢となるべき部門。クライアントとの日々の接触からニーズを探しテーマを見つけ、必要に応じた人材をスタッフィングし、業務全体を統括する。予算管理もこの部門の責任であり、「いくらで仕入れていくらで売るか」を賄うところでもある。
英語ではこのような役割をAE(Account Executive)と呼ぶが、日本では特に「ある一つの広告主(または商品)の宣伝活動を一手に引き受けるビジネスパートナー的な営業職」を指すことが多い。

■媒体部門
放送局、新聞社、雑誌社など各媒体の広告集稿部門と折衝する部門。テレビやラジオは各局ごと、新聞、雑誌は各ビークル(個々の新聞名や雑誌名のこと)ごとに担当がついている事が多い。また各媒体を横断的に見てメディアプランを作成する機能を含む会社もある。

■マーケティング部門
各種情報やマーケティングリサーチなどを駆使して市場を洞察し、コミュニケーション上の課題や方向性を導き出す部門。広告計画に説得力を持たせるばかりでなく、コミュニケーション上のコンサルティング領域までの機能を持つことが多い。

【まとめ】
営業部門は広告主のニーズや課題の発見を、媒体部門は出稿計画立案と効率的な買い付けを、マーケティング部門は具体的戦略策定を担当する。

Q2:広告業界のプレイヤーとは?

企業の広告活動が計画・実施される過程には、様々な役割の組織・個人が関わっている。通常、広告主から広告計画の立案・実施を依頼された広告会社は、内容に応じて様々なパートナー(調査会社・クリエイティブ制作会社・SP・イベント会社・PR会社などの組織や、同様の機能を果たす個人の場合もある)をコーディネートし、効率的かつ最大効果を得られる体制を作る。もちろん広告会社内のマーケティング、プランニング、クリエイティブ、セールスプロモーション、PR等の専門部署が、それらパートナーと共同で業務を進めることになる。
また広告主によっては広告会社に広告活動の計画・実施をすべて任せるのではなく、媒体買い付けはメディアバイイング専門会社に、広告表現制作はクリエイティブ専門会社に依頼するなどし、残りの業務を広告会社に依頼するケースが見られるようになった。

【まとめ】
広告活動の過程には、広告会社を中心として調査会社や制作会社、PRエージェント、SP企画制作会社などが複雑に絡んでいる。

Q1:広告・マーケティングとは?

「広告」とは企業のマーケティング活動が生み出す効果を最大にするためのプロモーション活動の一つである。
企業は商品・サービスを通じて生活者に価値を提供し、利益を得る。
その利益を最大化するには、様々な課題(=マーケティング課題)をクリアしなければならない。
そこには開発・製造など自社努力で解決できるものと、流通関係者や生活者など対外的に働きかけることで解決できるものがある。
後者を解決する手段の総称が「プロモーション活動」であり、その中でも特に「コミュニケーション力」で課題を解決するのが「広告」である。
例えば、複数のブランドの競合環境では、「ブランド認知」「商品特性理解」「競合優位性理解」の訴求によって自社の商品・サービスが選ばれる可能性を高める。
まだ市場にニーズが顕在化していない商品・サービスでは、潜在的ニーズに気づかせる訴求によって市場を創出する。
こうしたコミュニケーションの力によって生活者の態度・認識を変容させ、マーケティング活動の成果を最大にするのが広告の役割である。

【まとめ】
企業の認知度向上や、商品の理解優位性など、コミュニケーションの力でマーケティング活動の成果を最大化するのが広告の役割。