日ごろ相場ばかり追いかけていているといつの間にか‘木を見て森を見ず’状態に陥って
しまいがちになるものです。 そうなるのを防ぐためには多分いろんな人とのコンタクトを
保って、いろんな意見とか考え方に耳をかたむけることを欠かさないようにすることが大切
なんだろうな、と思います。
とはいえ人間、ある程度の年を重ねてくるとなかなか交流の輪を広げられない、時間的にも
余裕がないということがあります。 そこには多分に個人的な人格の問題もあるのでしょう、
そういう意味であくなき探究心というか、真実を求めようという渇望にも似た欲求を唯一の
支えに誰にでも切り込んでいける田原総一郎という人は凄いな、と感心してしまいます。
確かに独善的な傾向がないとはいえませんけど...
話が逸れましたけど私としてはあまりにも狭くて浅い知識とか交流の限度を補うためには
やはりいろんな本をできるだけ読んでおこうと思うのです。といっても‘こうすれば儲かる’的
なものにはかなりインチキくさい臭いがプンプンするので殆どはパスです。最近本屋に行くと
これでもかというぐらいに並んでいるFX関係のものも90%はパス。 書いている人には悪い
ですが。 それでもたまにタイトルにインパクトを感じて思わず手にしてしまうものも中には
あるものです。
正確に言えばFXのハウトゥーものではないですがどうやったら資産を増やすことができるか
という類の本でターゲットを個人に絞って良心的に書かれた本がありました。
10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践
サブプライム後の新資産運用
中原 圭介
フォレスト出版
1,500円
断っておきますがこの本で主張されている資産配分方法とかお金の動きの分析に個人的に
同調できかねる点も結構あります。 この人が言うほどそんなに簡単なものじゃないだろ、と
反論したくなる点もないわけではありません。
ただ、株式投資の章なんか非常に面白いなと思ったのですが、‘長期投資はリスクが低い’
とか‘株価は長期的にはその企業価値を反映する’といった一般的に受け入れられている
認識は間違いである!!といった視点も示してくれています。 正確には間違いを招くシチュ
エーションもある、だから今の相場状況がそういった認識が当てはまる状況なのかどうか
各々がしっかり検証・判断すべきだ、ということを言ってると思います。
そして最終章の‘日本経済が生き残る道~お金に支配されない人生をおくるために’...この
章で展開している著者の主張は出色です。 ここだけでも読む価値がこの本にはあるので
はないかと私なんかは思います。
内容はかなりアグレッシブに展開されているように見えるので実際に読んでいただいて
皆さんがそれぞれどう感じるか、興味が湧いてきます。
それでも日本の法人税率があまりにも高い...このままでは日本の企業に魅力を感じても
外国投資マネーは日本を敬遠してしまうよ!というくだりはかなりの実感を持って多くの方に
支持されるのでは?
なんで外国投資マネーを頼みにしなくちゃいけないの?答えは簡単。国内の投資マネーが
自国の株を買わないから。 でもなんでそんなことになってしまったの? などといろいろな
ことを考えながら読むと(考えなくてもどんどん論を展開してくれるので読む側は楽です)、
この国の病巣はなんなのかに突き当たることになります。
今朝の‘サンデープロジェクト’という番組の中で竹中平蔵さんとか木村剛さんなんかが
言っていたこととも関連性があり、東国原宮崎県知事もいっているとうり‘どげんとせんと
イカン’的瀬戸際状況にすでにこの国はあるという危機感を非常に強くしています。