タンゴを踊る魅力をJulian & Nataliaに聞いてみた | "異芯伝心" 違いを分かち合う

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昨年9月に来日し、タンゴダンサー、講師として様々な場で活躍してくれているフリアン & ナタリア。

2月にはミロンガショー、3月には桜タンゴフェスティバル、そしてカルロス・ガルデルをテーマにしたタンゴショーにも出演が決まっている二人に、タンゴを踊ること、ミロンガの魅力について聞いてみました。

 

 

タンゴ講師 Julian & Natalia

    

 

Q1 : お二人はコロンビア出身ですが、コロンビアでもタンゴは人気なのですか?

 

タンゴは、アンティオキア、カルダス、エル・キンディオ、バジェ・デル・カウカ、リサラルダなど、コロンビアの一部の県(州)で人気があります。 これは、1935 年に不世出のタンゴ歌手カルロス・ガルデルが悲劇的な死を遂げたのがアンティオキアのメデリン空港だったため、この一帯ではガルデルとタンゴ文化に対する深い敬意の念を抱くようになり、今でも、重要なフェスティバル、ミロンガ、選手権が開催され、さまざまな社交の場でタンゴが聞かれているんですよ。

 

Q2 : お二人がタンゴは始めたきっかけは?

 

私たちがダンスを始めたのは家族の伝統です。
なぜなら、タンゴの音楽と踊りは私たちの家族の中で4世代にわたって受け継がれてきたからです。

 

Q3 : 日本ではタンゴは情熱的なステップで足を絡める官能的なダンスというイメージを持っている方も多いです。
実際にタンゴとはどういうダンスですか? その魅力は何ですか?

 

実際のタンゴは単なるダンスに留まらず、様々な人々を結ぶ手段としてコミュニティや連帯感を築く要素も含まれています。アブラソ (抱擁)のなかで、身体の動きや表現を感じ取りながら、言葉を使わないで繊細な対話を楽しむことができる、お互いの感情や表現がリアルタイムで交わるその瞬間を楽しむことがタンゴを踊るということです。しかし、同時にタンゴはダンスでもあります。情熱的で派手なステップよりも、しっかりと訓練し体得した動きの方が大切です。それはダンスホールでパートナーとアブラソを組んだ瞬間に、音楽にあわせ二つの体をシンクロさせ、一体とならないといけないからです。

 

 

Q4 : ミロンガとは何ですか? まだタンゴを踊れない人でも楽しめるでしょうか?

 

タンゴの社交場と言われるミロンガには、様々な年齢層の人が集い、タンゴの音楽やダンス、そして会話を楽しんでいます。日常から抜け出せる場であり、美しい音楽に耳を傾けながら、参加者同士人生の物語を語り合い、共感し、またタンゴにまつわる興味深い逸話や古いエピソードを楽しむ場です。ミロンガの魅力は、アルゼンチンのダンスホールの黄金時代にタイムスリップしたような、時を超えた旅を感じさせてくれる点です。初めてミロンガに足を踏み入れる人は、独特のマナーやルール、エチケットに驚くでしょう。例えば、男性が女性を踊りに誘う時は"Cabeceo (カベセオ)"というアイコンタクトを使ったり、服装、誘い・誘われ方、そして踊り方など、参加者がルールを守って快適なミロンガの雰囲気を保っているのです。他の文化や習慣を持つ人たちとの異なる言語での会話を楽しむことができ、またまるでブエノスアイレスにいるように生のタンゴショーも見ることができますよ。

 

 

Q5 : アジア各地から多くのダンサーや愛好者が集まる桜タンゴフェスティバルに今年初めて参加されますが、意気込みを聞かせてください。

 

プロのダンサーとしては、たくさんの方々の心に残るパフォーマンスを披露し、私たちのタンゴ文化への想いを感じてもらえたらと願っています。
また、毎晩、異なる文化を持つ人々との出会いを楽しみながら、唯一の共通言語であるタンゴを通して皆さんとの交流を楽しみたいと思っています。

 

 

    



MILONGA SHOW

2月18日 (日) at TIEMPO HALL
(イベント詳細)

 

 

 

    



SAKURA TANGO FESTIVAL 2024

3月21日 (木) ~ 24日 (日)
at 西鉄ホール / TIEMPO HALL
(ウェブサイト)