整理収納・写真整理アドバイザー、網野千代美です。
私は整理収納アドバイザーなわけですが、私自身、収納については比較的アバウトです。
必ずしも、グッズの色や形がそろっていなくても、出し入れしやすく効率的であればOKとしていますし、家族それぞれの使い勝手や考え方も尊重します。
一方で、「整理」についてはかなり熱心に、そして生活の中でコンスタントに取り入れています。
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ところで「整理」「整理」っていうけれど、「整理」っていったいなに?
本棚の本とかをキチンと並べてそろえること?
そう思いますよね。
・・それも広義で整理の意味のひとつですが、ここでいう「整理」とは、自分のモノ、家の中のモノの役割を考えながら、必要なモノと不要なモノを分けていく作業です。
必要なモノとはいわゆる
- 使うモノ
- 大切なモノ
ですね。
そして、
私の場合、モノを持つ基準の大前提に
「家の収納におさまる量と数」
があります。
まずは
「必要なモノ、使うもの」にしぼり、
そして、収納スペースを考慮して入るだけのモノをさらに選びます。
一方で、使わなくても大切なモノ、というのもありますので、
「大切なモノ」を大切に保管するスペースもきちんと確保する、ということです。
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時に、私事ですが。
結婚してからこれまで、7回の引っ越しを重ね、住んだ家の広さは56㎡から220㎡まで。
収納スペースも、「住めるほどたっぷり」から「ほぼ無い」までを経験しました。
収納スペースが少ない家に住んだ時はどうするかというと、そこは単純明快で。
入らないモノは手放すよりほかない、というこ
とです。
もちろん「入らないけどどうしても持っておきたいもの」(例::ひな人形など)もあるわけで、そういったものは、お金を出してレンタルスペースに預けるわけです。
※ちなみに預けていたのは海外在住時で、今は家に収納してあります。
空間はタダじゃない、という、整理収納アドバイザーの理論の一つを、身をもって体験しているわけです。
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余談ですが、わが家の「ひな人形」は私の実家が購入してくれたものです。
転勤が多いことも、いずれ海外に赴任することも、狭い社宅に住むことも、あらかじめわかっていたので、心を鬼にして不要だ、もしくはもう少し小さいものに、と固辞したりもしましたが。
結局は初孫可愛さの心情に折れてしまった形です。
本当にステキなひな人形なので、飾るたび、えも言われぬ豊かな心もちになるのは間違いありません。
一方で、かなりのエネルギーと収納スペースを使ってひな人形を持ち続けていることも確かです。
こういうのって、難しいですよね。
大切だけどとても大変、大変だけどとても大切。
一つや二つは、どこのご家庭にもここういったカテゴリーのモノがあるのではないかと思います。
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・・さて、話がそれました。
収納スペースが少ない家に住むたびに、私はこんな風に考えます。
制約があればあるほど、本当に大切なものがわかる。
20枚洋服を持っていて、10枚しか収納できないなら、好きなモノから順に10枚選んで持つしかないですよね。
制約があることで、漫然と20枚持つのでなく、本当に好きな10枚がわかる、ということです。
ついでにいうと、そのうち、10枚でいいじゃん足りてるじゃん、という境地になったりもします。
これは、子育ての時にもよく考えていたことですが…。
子育てにたくさんの時間をとられる。
仕事もしたい、自分のことも考えたい、でも使える時間は限られている。
自分はいま何を一番大切にしたいのか、使える時間で何をしたらよいのか。
制約があるほど、自分という人間、自分のやりたいこと、大切なものがよりはっきりわかったような気がします。
そんな考え方が、その後の「モノの整理」にもつながっているかな、と思っています。
私の中で「整理」は「自分を知ること」に大きくかかわっていて、システムやインテリア寄りの「収納」とは性質が大きく異なると感じています。
自分の中では、整理と収納は全く別々のフォルダに入っていて、これまで、関心の度合いも整理:収納 9:1ぐらいだったかと思います。
もちろん、整理収納アドバイザーになって以降は、きちんと整理も収納もそれぞれの大切さをまんべんなくお伝えできるよう、日々学んでおりますが…。
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私に限らずみなさんも、コトの大小にかかわらず、知らず知らずのうちに大切なものを日々選択していますよね…
日々、生活な中の数あることがらから、今と少し先に向けて必要なことを選んでいく。
それも、ひとつの整理だと私は思っています