肩峰下滑液包炎(けんぽうかかつえきほうえん)とは何なのか?ということをイチから丁寧に解説できればと思います。それには肩峰という言葉、滑液包という言葉、炎症とはどういうことか、何が原因か?などを説明したいと思います。
あまり聞き慣れない言葉だと思うのですが、実際はかなりの頻度で肩の痛みの原因になっているのが、肩峰下滑液包炎です。
肩峰とは肩甲骨の一部で外側にでっぱった部分
肩の外側に峰のように出っ張った部分だから、
肩峰ということ・・・でしょう。
首から肩まで触っていって、
一番外側にでっぱった骨が肩峰です。
この肩峰は肩甲骨の一部です。
この肩峰ですが、
あえて、外側に出っ張っている意味があります。
三角筋という腕を上げる筋肉の起点
1つは三角筋(さんかくきん)という筋肉が
肩峰にくっついているということです。
三角筋とは
肩の前、後ろ、外側に走っていて、
前から、外から、後ろから
腕を上げるときに働いてくれる大切な筋肉です。
この筋肉が主に肩峰から始まっているわけです。
肩峰の下のスペースに腱板(けんばん)が走行する
さらにもう一つ肩にとって大事な筋肉である腱板筋群(けんばんきんぐん)ですが、これが肩峰の下にあるスペースを走っています。これは肩峰下滑液包炎の病態を理解する上で重要です。
滑液包とは?
次に滑液包(かつえきほう)というものについてですが、この言葉はさらに2つにわけます。
滑液と包の2つですが、
まず滑液・・・これは、「滑らせる液体」のことだと思ってください。骨が出っ張っているようなところは、その上に筋肉や脂肪などの軟部組織があっても摩擦が起こってしまいます。
その結果、炎症が起こり痛みが出て、しまいには切れてしまう。なんてことにならないように滑らせる液体を身体は生み出せるようになっています。
そして、その液体を「包む」場所が滑液包だと言うことです。
骨の出っ張りなどにある、摩擦や衝突を和らげるクッションだと思っていただくといいと思います。
肩峰下滑液包とは?
肩峰と滑液包をご説明いたしましたが、それを合わせれば肩峰下滑液包がわかります。
肩峰の下にあるスペース、ここは、腱板という大事な筋肉が走っていると言いました。つまり、この腱板という筋肉と肩峰の摩擦や衝突を和らげるクッションが肩峰下滑液包であると言えます。
滑液包に負担がかかると炎症が起こる
ただ、そんなクッションも、負担がかかりすぎれば炎症が起こります。この炎症自体が身体の防御反応です。
このクッションがなければダイレクトに大事な腱板筋群に炎症が起こり、容易に切れてしまうかもしれません。
具体的には滑膜が増えて水が溜まる
そうならないようにこのクッションが防御しつつ、負荷が強いとなれば、クッションが肥大します。それは滑液という液体が増えたり、滑膜という膜が分厚くなったりすることを表しています。
滑液包に負担がかかる原因:インピンジメント
滑液包に負担がかかる原因の多くは、インピンジメント症候群という状態です。
肩峰や、そこに付着している烏口肩峰靱帯(うこうけんぽうじんたい)という靱帯と腱板筋群が肩を挙げたり回したりする動きの中で摩擦や衝突が起こることです。
この中で間にあるクッションである滑液包が板挟みのような状態になるわけですね。
肩峰下滑液包炎の治療
この肩峰下滑液包炎の治療について、簡単に解説いたします。
安静で炎症を落ち着かせる
まずはインピンジメントが原因の炎症と考えれば、肩を安静にして使いすぎないように、痛みが出ない動きを中心に行って炎症を落ち着かせるということが基本です。
リハビリでインピンジメントが起こりにくくする
しかし、完全に安静にして、肩がカタくなってしまうのも避けたいですよね。肩の動きといっても肩甲骨と連動して動きますので、同じ肩を上に挙げるという動きでも、インピンジメントが起こりにくい動きがあります。
それには肩甲骨の可動性を上げることや、肩のインナーマッスルをより使えるようにすることがポイントです。
まとめ
今回は肩峰下滑液包炎という一般には聞き慣れないと思いますが、実はかなり多い病態について解説いたしました。
肩の痛みは四十肩や五十肩といったくくりでイメージされますが、実際にはどこがどうなって痛みが出ているのか?をしっかりと把握することでそれに応じたオーダーメイドな治療ができます。
良くなったり、悪くなったりを繰り返して、
なかなか完治しない。
腫れは引いたが痛みが残る。
そんなとき、炎症による痛み以外に筋肉と神経によって痛みが
残っている場合があります。
筋肉と神経からくる痛みの場合は
当院のハイボルト療法を行えばその場で痛みが劇的に
改善します!
この場合、治療によって早期に治るという事がわかります。
今ある症状が炎症性の痛みとは限らない場合があります。
まずは
当院で出来る検査をすることで
当院なら 「早期に治る症状」 か 「早期に治らない症状」なのかを検査させてください。
この検査で一番の原因を探し出すことが治していく為の近道です。
当院では検査を基に、的確な治療と正しい生活指導をお伝えし
治していくために必要な知識をつけながら完治を目指します。
当院の治療は症状によりますが、「痛みを治す」ことはできます。
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①痛みの原因が筋肉から来ている症状
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