リコールは、台湾国民が出した離間策 | 台南在住日記とか

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 台湾の行政院(内閣)は、実行しにくい理由で、国会権力の不当拡大法案の再議を申し込みました。

 

 法律によると、国会は6/25までに再投票して通過しないと、この法案とはさよなら

 

 逆に、この再議の申し込みに対して不満があれば、国会議員は投票で行政院院長(内閣官房長官)を免職することができますから、この再議の申し込みは、行政院院長という職位をかけたとは言えますね。

 

 

 でも、国会は野党が半数以上であることが変わらないままで、再議しても絶対に通過する......とは限りませんね。

 

 

 理由は、リコールの怖さです。

 

 

 何もしてない在台日本人でも有罪になってしまう台湾法律が登場?!では、

この法案の詳しい内容は国会の投票日の当日までに、中国から帰ってきたばかりの国会議員さんしかわからなかったそうです。

 

その日に、野党の議員たちも内容が分からないまま、「同意します」って投票したそうですね。

 

 と言いましたが、キーマンであるF議員は、一番リコールすべきな対象ですが、前科者として長年間、地方で権力を握っているF議員をリコールするのは、難易度が高いです。

 

 だから、他の選挙区で、少ない差で勝った野党の議員たちが狙われました。

 

 一番嫌いな議員をリコールするのではなく、「野党の議員数をなるべく減らすこと」を目標としてリコールするブームが巻き起こったし、リコールの難易度ランキングさえ登場しました。

 

 

 政治的な番組を見れば、与党の政治家たちはリコール難易度ランキング上位圏の方に「巻き込まれてしまいましたね。」「かわいそうですね」「大丈夫?」「仕方ありませんね。文句があるならF議員に言って。」って揶揄うシーンがよくありますから、ランキング上位圏の方も「私は別に何もしてないのに、文句があるならF議員に言ってよ」のような発言も一度出たそうです。

 

 「冗談ですよ冗談。」と、その野党の方は本気な発言ではないと主張していますが、本当はどうでしょう?

 

 そして、他の方はどう思っていますか?

 

 

 一年以上の努力でせっかく議員になりましたが、他人が主導している法案でリコールされるのは、悔しくないのですか?

 

 

 さらに、与党の作戦だと思いますが、

 

 与党の政治家は、「人権を侵害している法案なのに、むやみに賛成したほかの議員も許せない」という意見をまったく主張しないのも、ランキング上位圏の方たちの心を動揺するためだと思います。

 

 個人的な意見ですが、与党政治家の発言から、「責任をF議員に押し付ければいいから、早くこっちに来て」という匂いがしていますね。

 

 そこから、「仕方ないですね。国民は疑問を感じるなら、一旦止めましょう」という理由で、再議で国民の味方になるとリコールされない可能性を、野党の政治家たちも感じるのでしょう?

 

 

 では、リコールの怖さはどれくらいの効果を持っているのでしょうか?