台湾大統領選挙の候補者たちは、みんな、実家が取り壊されてしまうかもしれません | 台南在住日記とか

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 台湾ではたくさんの誹謗中傷が選挙に伴っているので、「選挙、政治=汚い」というマイナス的なイメージが強かったです。

 

 でも、ネットの普及によって、誰でも簡単に検証できることが多くなったし、ある程度の証拠を持っていないただの誹謗中傷は、提出者自分の信用を害するだけですから、競争相手を攻撃する方法がハイスピードで更新されていますね。真顔

 

 

 去年の県市長選挙には、一番流行っていたのが候補者たちの卒業論文のパクリについての調査

 

 台湾の政治家は、政治家だったお父さんから人脈などを受け取って、世襲のような感じで政治家になった人が多くなりましたが、それより、学生運動や何らかの社会運動をきっかけにして政治家になった人がよほど多いです。

 

 その中には、学歴が高くない方も多いです。

 

 最初は問題ないですが、出世してもっと高い立場を狙うと、もっと高い学歴が必要ですから、不正行為で学歴を手に入れる政治家が多いです。絶望

 

 与党も野党もそういう人がいますね。

 

 

 そして、最近は、不動産の高騰をネタとして「居住正義(詳しい定義がなくて、だれもみんな立地がよくて広い不動産を買うことができることを求めているそうです)を提唱している野党の方がいました。

 

 そこで、与党の支持者は野党の方の不動産を調査してみました。

 

 結局、野党のその方が「違建(違法の建物)」をもっていることを判明してから、野党の方も反撃するために、調べ始めました。

 

 

 ということで、大統領選挙の4人の候補者の中には、もう二人が狙われました

 

 それは、与党の賴清德氏野党の柯文哲氏です。

 

 二人ともに実家の建物が違法の部分がある疑惑があるので、今は調査中。

 

 

 不動産投資家としては、これについて興味満々。キョロキョロ

 

 まず、お二人の状況を見ましょうね。

 

 柯文哲氏→頂樓加蓋(申請なしに屋上にステンレス鋼板などで室内スペースを建て増しすること)

 賴清德氏→住宅用地じゃない土地での未登記建物

 

 

 そして、柯文哲氏の頂樓加蓋はこんな感じです↓

 

 

 

 今、台湾にいる日本人の方、どこにいても、顔を上げてみてください真顔

 

 気づいたのでしょう?

 

 そう。

 そうしている台湾人がかなり多いです。真顔

 

 ステンレス鋼板じゃなくても、いろいろな種類の「頂樓加蓋」があります。

 

 台湾ではこういう違法の建物が「通報制」です。

 

 誰か通報→違法事実を確認する→期間内に取り壊すという流れですから、柯文哲氏の実家が取り壊されてもほかの人に影響しないのです。

 

 

 次は、賴清德氏の住宅用地じゃない土地での未登記建築ですね。

 

 台湾では土地が用途によって「建地」、「農地」、「養殖地」などに分けていて、住宅を建てる許可を得るのは「建地」だけ。

 

 でも、賴清德氏の実家は建地じゃない鉱山地帯にあるので、違法です。

 

 一見、違法ですが.......賴氏のお父さんは鉱業の職人で、そこは職人の寮として使っていたし、その住宅は建築関係の法令より古いし、本当に違法かどうかまだわかりません。うーん

 

 

 特筆したいのは.......

 

 未登記建物ということです。

 

 

 知らなかったのですが、不動産投資のためにたくさんの物件を拝見してから、初めて台湾の田舎には、未登記建物がすごく多いことがわかりましたガーン

 

 ほとんどは築40年以上の建物ですね。

 

 ちゃんと設計して建てた建物ですが、面倒くさいから、お金がかかるから、登記をする手続きをしなかったのが多いです。絶望

 

 

 でも、こういう建物が住宅ローンを利用することができないので、安いです

 

 安くても、300万台湾ドル以上ですから、それくらいの現金を持っているなら、頭金として新築住宅を買ったほうがお得真顔

 

 

 だから、こういう建物を買って、行政書士と建築士に依頼して、住宅ローンを利用することができるように登記してから売り出すプランを検討したことがあります。

 

 でも、先に手に入れたのはしっかり登記している住宅なので、そのプランを一旦放置。キョロキョロ

 

 

 とにかく、柯文哲氏の「頂樓加蓋」も賴清德氏の「未登記建物」も、台湾ではどこでもある状況なので、おそらく、ほとんどの政治家の実家がそうです。

 

 だから、このまま進めると、政治家たちの実家がみんな取り壊されてしまう日がくるかもしれませんね。ゲラゲラ