台湾華語を勉強している人や台湾に来た日本人ならわかると思いますが、台湾華語と日本語の間には一見同じですが、実は意味が全然違う言葉がたくさんありますよね。
今日はいくつかの言葉を紹介しようと思います。
まずは、「丈夫」と「大丈夫」。(ここから、赤字=日本語、緑字=台湾華語)
台湾華語での「丈夫(ズァン・フ)」は「夫」で、「大丈夫(ダー・ズァン・フ)」は「立派な男」なので、日本語を勉強する時には「丈夫な体を持っている夫がいい」、「立派な男だから大丈夫」という感じで言葉を覚えていました。
なんか、いきなり男性に申し訳ない感じですね。
だって、立派な男も、立派な夫も、いろいろですね。
ちなみに、日本語の「丈夫」は台湾華語での「堅固(ジェン・グー、物をさす)」、「強壯(チャン・ズァン、人をさす)」。
「大丈夫」の意味は状況によって違いますが、台湾での日本語教科書ではほとんど「沒關係(メー・グァン・シ)」と載せます。
「沒」は否定の意味ですから、「沒關係」を日本語に直訳すると「関係ない」になりそうですが、違いますね。
「沒關係」は「気にしないで」の意味です。
たとえば、「對不起!(ヅェー・ブー・チー、ごめんなさい)」「沒關係(平気、気にしないで)」の感じですね。
もちろん、「你跟她是什麼關係(ニー・ゲン・ター・シー・シェ・モ・グァン・シ)?」という使い方もありますよ。
それは「彼女とはどういう関係ですか?」です。
次は、「勉強」。
台湾華語での「勉強(メン・チャン)」は「無理している」、「無理やり何かをさせる」という意味ですね。
たとえば、
「請不要勉強自己(チン・ブー・ヤォ・メン・チャン・ズ・ジ)」
(無理しないでくださいね)
「勉強小孩讀書(メン・チャン・シャオ・ハイ・ヅー・ス)」
(子供を無理やりに勉強させます)
ちなみに、日本語の「勉強」は台湾華語では「讀書(ヅー・スー、主に学校関係の勉強)」、「學習(シェー・シー、自発的な勉強も含める)」。
だから、「勉強は面倒くさいから、無理しないとだめですね」という感じで日本語の「勉強」を覚えていました。
ちなみに、「讀書」の「書(スー)」は「輸(スー、負ける)」と発音が同じだから、「讀書讀書,愈讀愈輸(勉強すればするほど負ける)」ということわざがありますよ。
でも、このことわざは深い意味を持っていません。単なる、勉強が嫌だなぁという気分を言いたいです。
そして、「愛人」、「親友」と「家族」。
台湾華語での「愛人(アイ・レン)」は一般人があまり使いませんが、「恋人」という意味でよく文学小説や歌詞で登場しますよ。
不倫関係の相手だったら、男性が「老王(ラォ・ワァン)」、女性は「小三(シャオ・サン)」です。
「老王」というのは「王さんの愛称」で、昔の外省人(戦争が終わった時に台湾に来た中国人)は友達を「老+姓」という呼び方を使うそうですね。
いつからのことかなぁ?
とにかく、「隔壁的老王(ゲー・ビー・デー・ラォ・ワン、隣の王さん)」が「男性の不倫相手」という意味になりました。
「小三」というのは、「第三者(ディ・サン・ゼー)」から来たんです。
元々は、夫婦の間に侵入した不倫相手(男性も女性も)を「第三者」と呼んでいましたが、2010年「犀利人妻(シー・リー・レン・チー)」という人気ドラマで女性の不倫相手を「小三(第三者の愛称、三ちゃんという感じ)」と呼んだので、それ以来は「小三」=女性の不倫相手。
そして「親友(チン・ヨー)」というのはベストフレンドではなく、「親戚と友達」の略称です。
「家族(ジャ・ズー)」なら、「氏族」の意味で、祖父母、両親、叔父さん、叔母さん、従兄弟、姪なども含んでいます
「夫婦とその血縁関係者を中心に構成され、共同生活の単位となる集団」であれば「家人(ジャ・レン)」と言います。
ここまで、皆さんは混乱しましたか?
私は、書いてる途中に混乱しましたから、もし変な所があれば、ぜひ教えてくださいね。