台湾に来たけど、日本のブランド、日本語の看板がたくさん目に映して、なんか出国してなさそうだなぁと思う日本人がいるらしいです。
台湾の本屋に入ると、たぶん、同じ。
いつの間にか、台湾は本国の著者の作品だけで儲けられない時代になりました。
もちろん、有名な著者だったら別ですが、日本の書籍を導入して翻訳しないと経営が厳しい出版社はたくさんあるでしょう?
だから、台湾の本屋に入ると、実はどこでも日本語から訳した書籍ばかりです。
日中翻訳者としてはありがたいことですが、台湾人としてはやっぱり悲しいです。
でも、その中にも台湾本国の文化、文学を頑張って伝えたい人がたくさんいますね。
今日は紹介したいTAIWAN BOOKS 台灣好書という小冊子は、その一つです。
TAIWAN BOOKS 台灣好書は太台書屋というグループが発刊したもので、詳しくは太台書屋のページへご覧ください。
TAIWAN BOOKS 台灣好書は無料配布の小冊子なので、実は電子バージョンもあります。
無料で読めるTAIWAN BOOKS 台灣好書の電子バージョン
まずは、表紙。
表紙の絵師は高妍という台湾人イラストレーターで、もっとも有名な作品は村上春樹さんの「猫を棄てる 父親について語るとき」の表紙です。
彼女が描いたTAIWAN BOOKS 台灣好書の表紙はとても台湾らしいです。
特に、左手にある緑の電気メーター、ドアベルのボタン(白いやつ)、その後ろにある茶色タイルを張り付けた柱です。
それは、まるで私の実家です。
でも、緑のドアの上と左手にある赤い紙屑にはちょっと気になりますね。
それは「春聯」という赤い紙で、台湾では農暦の正月になると、新しい春聯を貼る習俗があります。
若者にとってはあってもなくてもいいものかもしれませんが、お婆ちゃんやお爺ちゃんの世代にとっては莫大な意味を持っています。
新しい春聯を貼るのは、ここまでの悪運とさよなら、これからの一年の好運を祈るためです。
新しい春聯は、子孫への祝福。
だから、体が不自由になっても、大事に新しい春聯を貼ります。せめて、子孫に貼ってもらいます。
つまり、表紙での春聯はこんなにボロボロになったのに、門前にはしっかり世話された盆栽があるのは、実は違和感を感じました。
それに、盆栽の場所は実はドアを開けてすぐ前ですから、ちょっと邪魔だと気がします.......
でも、一目で台湾の要素を詰めるためには、それが必要な調節でしょう?
多少違和感を感じても、魅力的な絵だと思います。
日本人から見てはどうでしょう?
これを見たら、ちょっと中身に気になるでしょうか?
では、今日はここまで。
今度はまたTAIWAN BOOKS 台灣好書がおすすめした台湾の書籍を、自分なりにセレクトして紹介しようと思います。