台湾はたくさんの老街を持っていますが、老街といえば、似てる日治時代の建築ですから、正直、一か所だけ行けば十分だと思いました。
でも、日本人の皆さんに紹介したいために、今出かける時には真剣に周りを見直して、実は同じく老街と言っても、現地の文化によって雰囲気が違うと気づきました。
今の私も台湾観光の初心者のようですから、まだ違うところがはっきりわからないけど、いつか判断できて人にわかりやすく説明できる知恵を持ちたいです。
今日は紹介する新化老街は台南の山側の新化区にあります。
台湾では旧暦の新年の前には、年貨大街を行います。
年貨というのは、ドアのそばに貼る春聯、人に送るお土産、お客が訪れてくるときにもてなすお菓子などです。
年貨大街は、夜市のように年貨を売っている屋台がたくさん出店する場所です。
どの県市もありますが、台南でもっとも有名なのはこの新化老街の年貨大街です。
正直、年貨大街の商品は値段が高いので、そこで買う人が少ないですが、新年ならではのにぎやかな雰囲気を楽しむためにわざと子供を連れて行って、お菓子を買ってあげる家庭がたくさんいます。
子供時代にもよく両親と一緒に彰化の年貨大街へ行っていました。
両親は二つの春聯を絞って「どれが好き?」って聞いてくれて、何でもわからなかった私と姉にも一緒に買った気分を与えてくれましたね。
今年も旦那と久しぶりに年貨大街を楽しもうと思ったけど、コロナのせいで年貨大街がキャンセルされました。
来年は行うかなぁ?
この写真はとても台湾らしいですね。
笠をかぶって白いシャツを着て自転車を乗ってるお爺さんと小型青いトラック。
ちなみに、台南に来てから、↓のような古い米の売店で米を買います。
普通は1㎏で100台湾ドルだけど、こういう店では1㎏で40台湾ドルくらいだけで安いですよ。
それに、100gなどの少量購入でも可能ですから、夫婦家庭にとって便利です。
米の売店のそばには小さな路地があります。
入り口が狭いから、ちょっと異世界へつながるミステリー感が漂っていましたね。
遠い記憶の中にも、こんな路地があります。
お婆ちゃんの手を繋いで、煉瓦の壁を見て、小さな路地を通って漢方専門店や挽面(美容の一種)店へ行く記憶を持っていますが、どこへ行ったかわかりません。
たぶん、その路地も店もすでに消えてしまったでしょう?
誕生した時には、すでに台湾語の禁令が解除されましたが、台湾語を話すと罰金やいじめなどひどい目を経験した両親は、台湾語を教えてくれませんでした。
だから、お婆ちゃん子なのに、言葉はあまり通じられませんでした。
今は台湾語がペラペラ話せるけど、お婆ちゃんとうまく話せなかった記憶を思い出すと、ちょっと悲しいです。
路地を出ると、地味な街でした。
この古臭い台湾の景色が情けないと非難する台湾人がいますね。
確かに、日本と比べると、乱れて汚いです。
でも、この古臭い町のおかげて、今まで成長したんですよ。
お婆ちゃんはこの模様がださい布で作ったドレスを着て、私の手を繋いでいろいろなところへ行きました。
きっと、ほかにもたくさんのお婆ちゃんもお爺ちゃんも、不器用で地味なやり方で孫を育ててきたんですね。
古臭いより、子供時代の香りがしています。
お婆ちゃんの香り。
お婆ちゃんのぬくもり。
地元は遠い中部の彰化にあるけど、この心に触れる景色のおかげで子供の思い出をはっきり思い出しました。
ちょっと片付けてほしい所もありますが(笑)
閉店後の伝統市場も意外といい雰囲気でした。
ちょっと曲がると、蘇家古厝が目に映りました。
「古厝」は台湾語で古い家の意味です。
蘇家古厝は19世紀の実業家の蘇有志の家でした。
蘇氏は抗日志士でしたから、ここで紹介するのは微妙ですが、でも、台南旅遊網の紹介ページでは日本語のコメントがあるので、観光スポットとして紹介しても平気でしょう?
以上は新化老街でした。
地元じゃないけど、こことまったく関係ない子供の思い出ばかり語ってすみません。
【新化老街】
台南市新化区中正路336-441号
営業時間:店によって違います
田舎ですから、おすすめの時間帯は
食事なら11時~13時半と17時~18時半、買い物なら8時~17時。
アフタヌーンティーなら、近くの大目降文化園區へおすすめ
【蘇家古厝】
台南市新化区中正路341巷31号
見学はOKですが、住民がいるので、おすすめの時間帯は10時~17時。
【大目降文化園區】
台南市新化区和平街45巷3号
営業時間:9時~17時
定休日:月曜日
入場料:なし