「フリーランスは穏やかな職業ではありませんから、まず副業として試してみて、成果が出ると、また本業をやめて、フリーランスを専念にすればいいです。」
これは最初のプランでした。
学生時代は確かにそうしていました。本業は大学生、副業はフリーランスの翻訳者など。
だから、卒業してもこんな感じで行けばいいと思います。
23才、一般事務の仕事に就く。夜から副業。
26才、短時間のアルバイトに転職して、副業の時間を長くする。
30代、出版社の求人を応募。
40代になる前に、書籍の翻訳。
この未来予想を抱えて社会進出したら、すぐに破滅しました。
二年歴のフリーランスで、学校の成績もよかったし、特定のサークルを所属しませんでしたが、たくさんのイベントを協力したし、イベントのMCを担当した時にも、ラジオパーソナリティさんはラジオ局に来るかと声をかけられましたから、この私は就職がうまくいくでしょう?
実は、上手くいきませんでした。
その時は理由がわかりませんでしたが、社会経験を積んでからようやくわかりました。
自信過剰はともかく、一見活躍的だった履歴からも、すぐに転職する雰囲気がしました。さらに、プロの翻訳者になる夢を全然隠すつもりがありませんでした。
台湾は三年くらいに一回転職するブームがありますが、面接には堂々といつか転職するような言葉を言えるのは、バカだけですよ。
だから、たくさんの面接を受けましたが、雇ってくれたのは、有名なブラック会社でした。
会社の仕事だけでは精一杯でしたから、家に帰ってパンを噛みながら翻訳する時にあまり集中できませんでした。
もちろん、翻訳の品質も下がりました。
そうしたら、次の仕事はきません。
一番つらかったのは、退勤して携帯をチェックすると、翻訳会社からの不在着信。
その時の私は翻訳者としてのレベルが低すぎて、電話に出ないと、仕事はすぐに他の翻訳者に依頼しますから、今度の連絡を待つしかありませんでした。
電話に出ても、いつも明日や明後日に提出しないとだめですから、徹夜しても終わらない仕事ばかりでした。
そして、翻訳会社からの電話はどんどん少なくなりました。
副業は本業に影響が出ると、副業をやめたほうがいい。
だから、私は、会社を辞めました。