海の城、その大広間に、宮様方と師範と私。
今日は旅立ちの日。
白い床に、海の色の影がゆらめいてる。
『これでお別れだけど、わたくし達はいつでもお前の側にいるのだからね』
紅の肩に両手を置いて緑子様が心配そうに言ったけれど、紅の気持ちが華瑶苑で遊園地作ることしか向いてないのを私は知ってる。
『お前が呼べばすぐ答えるからね』
『紅ちゃん、ちゃんとわたし達の守り石身につけててね』
ユカリ姉さまがそう言ったら、紅の目がちょっと泳いだ。
とたんに、
『イテテテ!何すんだよ!』
緑子様に耳引っ張り上げられてんの・・・
『どーしてわたくし達の守り石持ってないの!部屋!?忘れてきたのか!信じられない!』
『痛い!痛いよ離せよ』
ユカリ姉さまもすごい目でにらんだ。
『はあぁ~?!』
手をかざして扉を開き、守り石を呼び寄せる。
『も~信用ならない!ネックレスにしてあげるからいつも首から下げてなさいよ!外したらすぐ分かりますからねっ!』
強制迷子札装着完了・・・
いつ見てもこの姉妹のやりとりは面白い。私にも兄弟いたらな・・・