ロマンティックエロティックグロリアス -146ページ目

暗くなる前に菫を帰して、自分も家に帰った。

姉ちゃん達はまだ帰っていなくてラッキーだった。

すぐに出るけど、大事なアイオライトを持ったままウロウロする訳にはいかない・・・

自分の部屋で、箱を開けてみる。

可愛らしいハートシェイプのアイオライトが現れた。


・・・お父様にもらったと言ってたな・・・


指でつまんで光にかざしてみる。

アイオライトって、不思議だな。

とても深い群青の色をしていても、横からみると嘘のように色が消える。

同じ無色透明でも、透とは違う。

横を向いたままの菫を見続けるのは、なんか悲しい気がした。


ふいに、呼び鈴が鳴って、視ると透が来ている。

珍しいな、こんな時間に・・・

俺はアイオライトをしまって、玄関に出た。


『どうした?』


透はちょっとほっとしたような顔をした。


『紅・・・菫と仲直り、できたんだな。良かった』

『なんで知ってんだ?』

『今日道場でちょっとしゃべった。それよりさ、』


透はそれ以上この話題をさけた。

俺もそんなに話したくない・・・

なんていうか、菫のことは透に・・・誰にも、話したりしにくくなってきたから。


『明後日のことだけど』

『・・・あ・・・』


すっかり忘れてた・・・!


『弁当持って、朝8時集合な。・・・って言っても、できないと思って今のうち言っておこうと思って来たんだけど。家にいるなら大丈夫だな?』


うう、頼れる奴・・・!

確かに外にいたらできないや。起きれないし、弁当もない。

それ言うために、あちこち、探してくれたんだ。


『うん・・・。明日までは家で寝るよ。いろいろありがとな』

『水くせえこと言うなよ。じゃあな』


透はそう言って笑った。手を上げる。

俺も手を上げて、『オヤスミ』と言った。


明後日はお別れ会をしてくれるんだ。

友達全部呼んで、遊園地行って・・・

そういうのも、透が言い出してくれたこと、ちゃんと知ってるよ。


俺、ほんとにいい友達を持った。

それだけは、俺、運命に感謝してるんだ――