ロマンティックエロティックグロリアス -147ページ目

降りていって返事をするのも、どういう顔していいか分からなかった。

ここから見える菫は、ほんとうに小さい。

広がる髪がなければ誰だか分からないくらいに。


『それから、これ、石の分の、お返し・・・去年お父様からもらったアイオライトなの。何にすればいいか分からなかったから・・・ここに置くね』


そう言ってリボンをかけた箱を足元に置いた。

もう一つ袋を置く。


『これは、おわび。お菓子だから、食べてね』


そう言ってこちらを窺う。俺の反応を視ている。

守護の子って、どれぐらい読めるんだろう・・・?


そう思って見ていたら、突然『うっ・・・』っと言って、菫が泣き顔になった。そのまま『うっうっ・・・』と泣き出す――


ぽろぽろとこぼれ続ける涙――分からないなんてうそだ・・・どんなに遠くても、俺には菫がどんな顔をしているかわかる――泣かないでくれよ・・・!


俺はいてもたってもいられなくなって、木を飛び降り菫のところへ走っていった。


『――ごめん』


涙でぐしゃぐしゃになって俺を見上げる。

簡単には涙は止まらない。でも菫はそのまま俺に言う。


『ごめんなさい。あんなに悲しい思いをさせてごめんなさい・・・!私、嬉しかったのに・・・とってもとっても、嬉しかったのに・・・!』


どうすれば泣き止むのか分からなかった。

足元を見ると、リボンをかけた箱と袋が見えた。

手に取ってみる。軽い。ぽんぽんと手で転がした。


『うん。これ、もらうよ』


照れくさかったのでもう一つの袋も手に取り、


『おおっ、うまそう!』


とか言って、中に入ってたケーキみたいなお菓子を食べた。

菫は俺を見て、やっと泣き止んだ。

良かった・・・


『でも、どうして瞳の石にしたの?』

『えっ?』


それは聞かないで欲しいな・・・


菫はちょっと恥ずかしげに言った。


『だって、まるでプロポーズみたいでしょ?』


ぼっ・・・!


自分の顔が音を立てて真っ赤になるのが分かった!

思わず顔を押さえたけど、菫も驚いて見てるし・・・じーっと見られて、ますます戻らなくなった。

そんな俺がおかしかったのか、菫は笑った。『ふふっ』って。