石垣の道を通るときはいつも紅を探してしまうようになった。
朝はいないことが多いのに、どうしても探してしまう。
走りながら、きのうの紅の顔を思い出して笑ってしまう。
――真っ赤だった!
ひとの顔が、あんなに赤くなるなんて知らなかった・・・
まるでプロポーズみたい、かぁ・・・
結局私の石も渡して、ほんとうに交換したみたいになったから、まるで婚約したような形ね。
心がくすぐったい。
紅のこと、好きかもしれない・・・守護とか、プロポーズとか、そんなんじゃないけど・・・
お弁当を食べていると茶々が、『明日お兄、遊園地行くんだってサ』と言った。
遊園地には行った事、ないな・・・
『師範に連れてってもらうんだって。い~な~』
『師範に?』
『うん。和輝師範だって。お兄の友達と、なんかかなり大勢でいくらしいの』
『ふうん・・・行きたいね~』
『でしょ?でもお前はダメって言われてサ~』
そう言ってくちびるをとんがらせてからおにぎりをかじった。
茶々のドラバイトの瞳を見ながら、紅も行くのかなとぼんやり思った。