帰り道も紅を探す。気配が簡単に捉えられる――あそこにいる。
紅は身軽に石垣から飛び降りる。『菫!』
『紅!・・・また木の上で寝てたの?』
『えっ?昨日はちゃんと家で寝たよ』
『もう家出はやめたんだね』
透も心配してたもんね。
『やめてないけどさ・・・』
『え~?どうして?』
そもそもなんで家出なんかしてるんだろ。
『う~ん・・・ま、いいじゃんそんなこと。それより遊ぼうぜ!お前守護だから動けるだろ?』
『え?』
『お前が逃げて俺鬼な?い~ち、に~い』
鬼ごっこ!
私は慌てて屋根伝いに逃げた!
『おお!やっぱすげえな!』
紅は10まで数えて追いかける。私はかなり遠くまで来て隠れた。紅の気配に心をすます。
何度か方向を変えて逃げてきたのに紅はまっすぐ私めがけて走ってくる!私はその場からも移動していく。
それもすぐばれて、スピード勝負になってきた。走って逃げる!
紅は足が速い!
私は木々に紛れて逃げる逃げる!
振り返ると紅の姿が見えた!追いつかれる!
よそ見をしたせいで細い枝を踏んでしまった――落ちる!
ザザーッ!
目をつぶって来るはずの衝撃を待つ・・・でもそれはなくて、私は目を開けた――紅のほっとした顔が間近に現れる。
『あはっ!なかなか面白かったけど、まだ子どもだな』
そう言ってもう一度笑った・・・私は紅に受け止められていた。
紅はそのまま私を抱きしめて、キスをした・・・
それから私を立たせて体を払い、『大丈夫か?』と聞いた。『うん』と答えた。荷物を拾ってくれる。
二人で歩いて家まで帰った。
なにも話さずに・・・どきどきしたまま。