じっと動かない二人のまわりで、湖だけが輝きを増してゆく。
いつまでも続くかと思われたその時、突然、碧様の頭上に向けて光が収束し――そしてそれは巨大なエメラルドの結晶体へと変貌していった――守り石だ。
美しく輝く宝石が碧様の頭部ほどの大きさになった時、ようやく背に当てられた姫神様の左手がふっと離れた。
碧様が姫神様を振り返ると、ひとつうなずかれ、少しだけ微笑まれた。
そしてゆっくりとその結晶体は湖へと沈んでいった・・・
終わった?
お母様の顔を見ると、お母様ったら泣いていた。
確かにちょっと辛そうだったけれど・・・
ふたたび蓮の葉の上に戻られると音楽が始まり、姫神様は皆に手を振られた。終わったのね。
碧様は――いえ、新しい姫神様は、促されても微笑むことができず、ただ手を振っていらっしゃっただけだった。