ぽかっと目を開いたら、お母様が着替えているところだった。お父様も襟を直してる。
『起きたのね。さあ、菫も着替えなさい』
『なんで?』
寝ぼけているのかしら、私?
『即位式には礼装するのよ。お母様が作ってきたから、これを着てね』
・・・
即位式って、もう12時ってこと?
私、そんなに寝ちゃったの??
が~ん・・・
私の脳内を、見逃したあれこれがぐるぐる回ってサヨナラしていった。
もういちど、が~ん・・・
渡された濃紺のドレスはとても素敵だった。胸の中央に小さなインペリアルトパーズが輝いていて、私は紅を思い出した。背中に回して結ぶリボンも長くてたっぷりとしていた。
『可愛い?』
裾を開いてポーズを取ったら、『もちろんよ』と微笑んでくれた。
お母様、ありがとう・・・