その日の朝は何かが違ったのだろうか。
いつものように鸚鵡は挨拶をして朝ごはんを運んでくれたし、遊びに出かけた森も、いつものような姿をしていたのに・・・
風が違っていた。
おかしかった。
そして、それは突然にやってきた。
ドン!!!!
華瑶苑の大地が叩きつけられたかのような衝撃!
揺れは続いて、動物達が鳴き喚き森中の樹木もざわめきたて、異常を際立たせる。
急いで館に戻ると、鸚鵡の一人が倒れている――『鸚鵡、だいじょうぶ?!』取りすがって揺すった途端、鈴を振るような音がして、キラキラと茶色の光を帯びた粉のようになって、消えてしまった・・・!
『鸚鵡??!』
泣きそうになって辺りを見回すけれど、自分を支えてくれそうなものは何も見つからなかった。
何が起きているの―――!?
「菫・・・・!!」
その時聞こえた、微かな声――
からだが引っ張られるような感覚がして、次の瞬間には見慣れぬ地面に倒れている紅が見えた!
『紅っ!!』
駆け寄ろうとしたけれどすぐにしなやかな腕がそれを阻んで許さなかった。
でも、それがなくても近づけはしなかっただろう・・・紅のからだのまわりに凄い圧力を感じる・・・近付いたなら弾かれてしまうような・・・肌にビリビリと響いてくる。
腕の主は私を抱き上げると紅を置いて歩き出す。その先に心配げな緑子様とユカリ姉さまがいらした。
『・・・栗宮様は・・・』
緑子様が聞くと、腕の主――豹様は無表情に言った。
『身罷ったようじゃ。しばらく触れるな。継承が済んだなら妾が運ぼう』