家に帰った私は、悲しくなって部屋に閉じこもりベッドにもぐりこんだ。
そのまま泣いたりしていたら少し眠った。夕方になり、お父様が帰ってきてノックしたので、開けて私は抱きついた。
誰かに話したかった。
『守護してくれって言われたの・・・』
お父様は私を受け止めて仰天した。
『何だと!?誰だ!』
一般的に言って6歳の女の子に言うことではない。守護すれば死ぬまで付き合うことになるのだから。
お父様の剣幕に私は彼のことを口に出せなかった。そういえば、名前も知らない。
『・・・8歳か、9歳くらいの男の子・・・』
そう言うとお父様は安堵して、
『なんだ・・・子どもの言うことか。びっくりさせるな・・・』
と言った。
子どもの言うこと、か・・・
なんだかもっと淋しくなった私は、お父様にぎゅっとしがみついた。そして聞いた。
『守護ってどうしたら守護になるの?』
お父様は驚いて私の顔を見た。
『好きになったのか!』
私は慌てて首を振った。お父様はしばらく私を観察して、得心はしていないながらも教えてくれた。
『お前が一生愛すると決めた者が現れたら、その人に宣言するんだよ。その人が受けたなら、親族が立ち会って架月城で結びの儀を行う。一度結べばどちらかが死ぬまで共にいることになる。主を見定めるのは大事なことだよ・・・小さなうちにすることじゃない』
一度守護したら、ずっとずっと、ずっと一緒なんだ・・・ほんとうに。
『・・・決めてしまう前にわたしに相談しなさい。お前はまだ子どもなのだから』
私はうなずいた。
お父様に相談すればいいんだと思って気が楽になった。
まだからかわれただけかもしれないんだし。
もしほんとうにそうなら、お父様に怒ってもらおう。
私は安心して、部屋にこもるのをやめた。
一緒に部屋を出て、晩ご飯を食べた。