家には戻らなかったけれど、町に戻ってあの女の子を探そうと思い、あの石垣で待つことにした。丘で待つことも考えたけど、追い払ってしまった訳だし、もう来ない可能性が高いと思った。
女の子って、何話せば喜ぶのかな・・・
女といえば姉ちゃんと母さんくらいしか話したことがない。
あんまり面白いと思わなかったし、遊んで楽しそうとも思えなかった。つまんない話しかしない印象しかなかった。
といっても透の妹とかその友達くらいしか知らないけど・・・
と考えていたら、その妹が道を歩いてきて俺を見つけた。
『あ――!!』
大きな声を出して指を指す。
失礼だな。
『あんた!友達になんてことしてくれたのよ!』
なんもしてねえよ。
『海ちゃんも繭も菫もあんたにキスされたって怒ってたわよ!』
『うるせえなあ・・・』
『なんですって!』
ああ、こういうとこがキライ。自分がやられた訳でもないのにぎゃんぎゃん・・・鬼の首取ったみたいにさ。
『お前にキスした訳じゃねえ。ぎゃあぎゃあうるさいんだよ』
『まぁっ!全然悪いと思ってない!』
『思わねえよ。お前ほんっと可愛くねえな。そんなんじゃ誰にもキスされねえぞ』
『~~~~!!』
気分が悪くなって石垣を伝って移動した。
そういえば透の妹の友達ってことは、透が知ってるかもしれないと思い、奴の家へ向かう。妹は逆方向へ行ったので安心だし。