142 | ロマンティックエロティックグロリアス
初めて公務に呼ばれた架月城は、もう俺の知ってる城じゃなかった。
考えてみりゃ分かったはずだけど、俺の華瑶苑が変貌したのと同じように、主の代わったこの天域も、その支配する者の思い通りに塗り替えられていて当然だった。

緑と黒

その織りなす、どこか中華風の、天井の高い静かな館・・・そんな気がする、しかし巨大で堅牢な城だった。
咲宮様の城は、どこまでも白く輝く、どこか開放されていて優しい感じがしたけれど、姉ちゃんの城は違う。
中にいると、静寂と落ち着きをもたらす、しっかりとした安堵感、やすらぎをくれる城――そんな感じだった。

おなじなのは、大きく天井から足元まで切り取られ、黒と緑の壁に規則的に連なる窓、そこに見える海の色だけ・・・