98 | ロマンティックエロティックグロリアス

『天仙京・・・』



見慣れた、その眺め。


花舞い散るはずの華瑶苑正面は何故か、いつか紅に追い出された一本木の丘・・・に見える場所に変貌していた。


『どーなってるの?』


『・・・俺が聞きたい・・・』


二人で呆然と立ち尽くした。

風が優しく吹いてゆく。


『ウグイスが家にいる・・・』


見渡す限り、人は見えない。ただ懐かしい町があるだけだ。

ここからは見えないけれど、もしかして誰もいないのかな。


気配に耳をすませてみても、何も感じない。


こんなにそっくりなのに、抜け殻のような町・・・私の家もあるけれど、そこにはお父様もお母様もいないんだ。


・・・お父様・・・