この学校を選んだ理由その② ロールモデルが目の前にいる | マルチカルチャー 3代目 rikarica の tidbits   〜 empty nester のつぶやき〜

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empty nester (エンプティ・ネスター)とは、
子供が巣立ち空になったこと

15年の親子二人三脚の学生生活も終わり、
息子は夢に向かっての勉強のため渡米

自分のこと、息子の留学生活の事など
気の向くままに

こんにちは rikarica の tidbits にようこそ。

 

前回は息子の学校を選んだ理由の一つが無国籍な雰囲気だったお話をいたしました。今日は私たちにとって多分一番の決め手だった理由をお話ししたいと思います。

 

息子の男子校インターは年長から高校3年生まで13年の一貫校で年中から5年生までがエレメンタリー Elementary

6年生から8年生(小6〜中2)がミドル Middle School

9年生から12年生(中3〜高3)がハイスクール High School 

 

この13年が一つの校舎(階は違いますが)に集い、カフェテリア、講堂、体育館、テニスコート、フィールドを共有します。郊外にあるアメリカンスクールのようにそれぞれに校舎と付属設備があるわけではないのでそれを円滑に共有するのは大変です。

 

特にお昼時間のカフェテリアはすごいDASH!

全校生徒が一同に使えないのでローテーションになるのですが90分の間に入れ替わり立ち替わり。エレメンタリーはゆっくり食べられるように時間を多く取るので、ハイスクールへの割り当てはかなり短くなり、そのためハイスクールだけはカフェテリア以外に専用のオープンスペースでも食事が可能になっています。ま、ハイスクールになるとサラリーマン並みに早飯(あとは寝てるらしい)なので短いのは特に問題ないようですがグラサン

 

スポーツはハイスクールが優先的に必要施設(フィールド、体育館、テニスコート、多目的ホール)使用します。

 

そのためエレメンタリーは放課後に施設が空いている時間だけを狙ってアクティビティーがあり、

 

ミドルはハイスクールとシーズンが重なるものはハイスクールが使わない早朝にしかできないのです。スポーツはシーズン制なので通年ではないもののやはりハード。特に冬シーズンはまだ寒くて暗い時に外でのアップは聞いただけでも心が折れちゃいそうですよ。

 

7時半には練習が始まるため(アップは当然その前からですよね、)この時期に学校の近くに越してくる家族も少なくないのです。うちの場合は幸いにミドルとハイスクール合同練習のスポーツだったので朝練は免れましたが。

 

なんだか文句ばかりに聞こえてしまうかもしれませんが、実はこれこそがこの学校を選んだ大きな理由の一つでした。

 

確かに共有する必要がなければ生じることののないしわ寄せですが、共有するからこそ常に目の前にお兄さんたちの存在があるのです。

 

小学生はホームルームが始まるまで教室の外のアトリウムで整列しています。そこに上階のミドルやハイスクールのお兄さんたちが続々と登校してくる光景を毎日見届けています。

 

教室を移動する時には上級生の階を抜けて行くので、お兄さんたちの授業風景もちらっと見られたりします。

 

放課後は一斉にハイスクールのチームが繰り出し練習を始めます。

 

どこに移動するのでも様々な光景が目に飛び込んでくるのです。

 

そこに5年後、10年後の自分がいるのです。

 

息子が1−2年の頃から Varsity Ensemble に憧れ、いつかは自分もあのグループに入りたい!と夢を持ったように、

 

皆それぞれ憧れる対象は違うものの、

 

僕がハイスクールにあがったらこんな風になりたい!

 

と理想像ができがります。

 

親も同様に5年・10年先の息子がなるであろう姿をみる事ができるのです。

 

私は保護者会役員をしておりましたので、生徒との交流もあり彼らの成長を長い目で観察する事ができました。

 

息子が小学生のころ、中等部に結構ヤンチャで荒れてる生徒が複数いました。いつもいつもトラブルを起こしているのに学校側の対応がとても甘く感じて疑問に思った事もありました。

 

その彼らがハイスクールに進むとどうでしょう!

 

立派な青年になって Boosters のリーダー格だけに止まらず生徒会で活躍している子もいるではないですか。

 

もちろん全員が崩れる訳でもありませんし荒れた子供達が全員短い期間で軌道修正するとは限りませんが。

 

でも子供達はそれぞれのタイミングで成長し、それぞれのタイミングで反抗期や思春期を迎え、乗り越えていくというのを見る事ができるのです。

 

そして、自分の息子が実際に魔の反抗期&思春期に突入し(同じ時期に私が更年期を迎えたのでダブルでホルモンがクレージーな我が家はかなりすごい事になってしまってましたが)それが彼らの成長の過程なのだと実感する事ができた時に初めて学校側の対応も彼らの成長に合わせての事だったのか、と知る事ができました。

 

 

この学校での生活もあと2年となった息子。アッパークラスメン upperclassmen 、憧れる側になるのです。

 

顔見知りの小学生は廊下ですれ違うたびに手をふってくれるそうです。そして、息子がそれに応えると飛び上がって喜んでくれるのだとか。

またそういう交流で上級生も穏やかな気持ちが芽生えるようでドキドキ

 

「僕、子供嫌いだけど ◯◯ は子犬みたいでかわいい。遠くからも一生懸命手を振ってくれるんだよ〜ニコニコ」と嬉しそうに話してます。

 

この狭いながらの環境、変わらないでいてほしいと思います。

 

先日のBingoの光景。ハイスクールのBoostersは交通整理、進行補助、ドリンク販売など、保護者会を全面的にサポートしてくれます。最上級生のシニアが旗振りのお役目。No Bingo!! のコールに憧れ、ハイスクールになったら旗振るんだ!と思う子とても多いのです。