故人を忘れないために - SNSの活用 | ☆妻の子宮体がん日記+その後のこと☆

☆妻の子宮体がん日記+その後のこと☆

子宮体癌(低分化類内膜腺癌 G3)ステージ4b、遠隔転移あり。
3年間の闘病の末、2016年7月、妻は永眠しました。
闘病と治療の経過、死別と立ち直りについて綴って行きます。

妻は人懐っこくて誰からも愛される、

そういうキャラクターの女性でした。

 

妻が亡くなった直後、

お通夜には沢山の方が来て

それぞれに悲しみ、涙を流してくれました。

 

それから数日後・・・

彼ら彼女らは僕を慰めてくれつつ、

次の瞬間にはもう笑顔だった。

 

彼らは普段通りの日常を生きていて

妻のことなどとっくに忘れ去ったかのようで、

当時の僕にはどうしても我慢ならなかった。

 

 

彼らへのそうした、ある種復讐心にも似た気持ち、

それがキッカケだったと思う。

 

「そうだ!SNSを使おう!!」

彼ら彼女らが妻のことを忘れないように

いつでも思い出せるように。

 

幸い、妻にはSNSを通じて500人前後の

親戚・友人・仕事仲間などと繋がっていた。

これを活用しない手はない。

 

 

四十九日が過ぎて、ようやく少し落ち着いてきた頃、

僕は膨大な写真の整理を始めた。

 

そして、僕はすぐに途方に暮れてしまった。

フィルムから現像した過去の写真が余りにも膨大で、

且つ全く整理されておらず、ぐちゃぐちゃだったからだ。

また、年代や日付が分からなければ整理のしようがない。

 

そこで、僕と妻が出会って以降、

つまり2000年以降の写真に限定して整理することにした。

現像してある写真はスキャンしてデジタル化。

複数のスマホやタブレット、デジカメの写真を統合。

それらを日付順に整理。総数はざっと5万枚だ。

そこまでで約3週間くらい費やした。

 

しかし、「やったー、終わったぜ!」

「あとはSNSで公開するだけだ!」

・・・とガッツポーズしたのも束の間、

大事なことを忘れていた。_| ̄|○

 

 

スキャンした写真はもちろん、

古いデジカメでやスマホで撮った写真は

編集や補正をかける必要があったのです。

 

ただ撮れていればいいというのなら
それでもいいのかもしれませんが、

せっかく人様にお見せするのなら

出来るだけいい写真を見せたい。

編集や補正をかければ

写真が見違えるほど綺麗になるんです。

 

妻の素敵な思い出の写真ですよ。

だったら、ヤルしかないでしょう。

5万枚の編集&補正を・・・

って、大丈夫か俺・・・(遠い目)

 

そうだ!

編集・補正の終わったものから順に

公開していけばいいじゃん!!

 

もしかして、俺って天才かも ( ̄▽+ ̄*)フォフォフォ

 

 

・・・と、ココまでが前置きです。(長げーよ!)

 

 

 

こういった紆余曲折を経て、まだ改良の余地はありますが、

なんとか自分なりのSNS活用法を確立させました。

 

因みに、SNSはFacebook(FB)を使っています。

箇条書きでサッサと説明しますね。

 

●妻のFBアカウントを使って(これ重要!)、妻の友人知人など約500人に向けて公開。(パスワードは再発行してもらった)

●FBの過去の日付で投稿する機能を使う

●編集&補正が済んだ写真に簡単なコメントを付けて週に1~2回のペースで投稿(これくらいのペースだと無理なくできる)

●投稿あたりの最大枚数は40枚なので、旅行などで枚数が多い場合は大幅にカット、または1/2、2/2のようにシリーズ化する

●写真と混ぜてビデオの投稿も可能

 

たったこれだけ。

普段通りSNSに書き込む感覚です。

難しいことは何もありません。(*^^*)

 

 

Facebookアカウントは無料で、写真容量は無制限。

前述のように一投稿あたりの最大枚数は40枚(42枚という説あり)です。写真を人に見てもらうには、これくらいの枚数が限界だと思います。アルバム機能を使えば、一度に1000枚の写真がアップ可能ですが、そんなに多くの写真はたぶん誰も見てくれないでしょう。

写真サイズは最大2048pxなので高画質なものでも問題ありません。また、僕は使っていませんが、写真に写った人をタグ付けする機能もあります。但しFBの仕様はよく変わるので注意してください。

 

 

 

いちばん面倒なのは、補正・編集作業よりも写真を選ぶ作業です。同じような写真が複数ある場合や構図が悪い写真、補正しても暗い写真、ちょっと恥ずかしい写真、立ったまま寝ている写真(意味分かりますよね)などは切り捨てる(選ばない)必要があります。また、基本的には最大投稿枚数の40枚以内に収めなければなりません。

 

 

投稿すると、直後から「いいね!」やコメントが結構な数付きます。それに対してはもちろん「いいね!」を返します。(もちろん妻の名前で♪*^^*)

コメ返は基本的にしません。

 

投稿を始めて約半年で、やっとこさ2003年10月です。

今のところプリント写真とデジタル写真は半々くらいですが、

これからデジカメで撮った写真ばかりになって

枚数が飛躍的に増えてくることを考慮すると、

全ての投稿を終えるのに後6~7年はかかりそうです。

 

 

この作業を一言で言うと、なんというか、

長期間かけて少しずつ写真を整理しながら

ウェブ上に巨大なアルバムを作っているような感覚ですね。

 

将来的にはおそらく、過去の投稿を手軽に検索できるような機能を実装してくれるハズです(実は、一度実装されたんですが、いつの間にかなくなっていました) 。そうなると本当にアルバムのような感覚で、いつでも簡単に過去の写真が見れるようになると思います。FBさん、また実装してください。お願いです。m(_ _)m

 

 

僕は、写真を編集、投稿することで、妻との思い出に浸っています。写真を撮ったときのことなどがリアルに蘇り、忘れていたことを思い出すこともあります。そして、時々、泣きながら編集、投稿しているヘンなオッサンになってます、ハイ(TдT)

投稿を見た友人たちも、その都度、妻のことを思い出してくれているようです。写真や動画は自由にダウンロードできます。妻との思い出の画像や映像をダウンロードして、妻を偲んでいる方もいます。また、彼らとリアルで会った時など、写真の話題が出ることもあります。

 

 

こうして、僕は無事に復讐を遂げることができました(笑)

 

 

そうそう。ここまで書いておいて申し訳ないのですが、残念ながら、FBのページを公開して皆さんにお見せすることはできません。SNSとはそういう性格のものですし、実際に妻と繋がりのあった人たちとだけ共有できればいいと考えているからです。また、このブログの読者であれば、多少なりとも妻のことを知っていただいてると思います。どうか、ご了承ください。

 

 

 

「故人を忘れないための方法」あるいは「大切な人の生きた証を残す方法」としては、SNSやブログの他にも、sms2001さんのように素敵なホームページを作るなど、いろいろな方法が考えられます。僕にとってはSNSだったというだけ。それぞれ自分にあった方法でやられたら良いかと思います。

 

そうすることによって、故人は多くの人達の心の中で生きつづけるのではないでしょうか。残された者にとっては、それが何よりも嬉しいのです。