チベせん日記 -27ページ目

カトマンズ~お散歩編

カトマンズ二日目。

南アジア屈指のグルメタウンであるカトマンズだが、一つだけ不満があるとすればツーリストプレスでの朝食のチョイスが少ないこと。
もともとネパールは一日二食なので明確な朝食の概念がなく、その為、ツーリストプレスの飲食店やホテルなどで提供される朝食は欧米を手本とした(というかイングリッシュブレイクファーストを手本とした)コンチネンタルブレイクファースト一種類のみ、というところが多い。
内容はオムレツもしくはスクランブルエッグにグリルポテト&グリルトマト、カリカリベーコンはあったりなかったりで、それになさけない感じのトーストにチャイといったコンビネーションがほとんどなのだが、これがいちいち美味しくない。。
かといってそれ以外の料理は11時以降から、という店がほとんどなので、せっかくカトマンズにいるのに朝食があのコンチネンタルブレイクファーストだとなんだか一食分損した気持ちになる。
そんな時に重宝するのがチベット系レストラン。タメル内には栄枯盛衰しながらも常時十数軒のチベット系レストランがあり、中でも最もメジャーなチベット系レストランの一つ『Gilingche』にネパール一発目の朝食は行ってきました。

『Gilingche』については「地球の歩き方」などにも掲載されているお店なので今さら説明の必要もないが、ガイドブックなどで紹介される前はあの薄暗い引き込み廊下の左側に廊下に沿うようにひっそりと営業している小さくて細長いお店で、当時はシェルパのオーナーがまだ自ら店番しており、それはそれは安くて美味しいお店だった。
それがガイドブックなどで紹介されるようになると徐々に領土を拡大していき、今や廊下を挟んで右側にあったお店からかつて廊下だった部分までを併合して往年の5倍くらいの床面積まで拡張し、文字通りレストランに昇格。裏の便所の脇でチビッ子たちが人海戦術でモモを作っていた厨房も今はオープンキッチンになり、タメル内のチベット系レストランの中でも抜群の存在感を誇るに至っている。
しかし、一方で店の拡張と共に徐々に値段が上がっていき、それは物価上昇の都合もあるので致し方ないとしても残念なのは反比例するように味が落ちてしまっていること。。
まぁそれでもお気に入りのレストランであることには変わりは無いんだけどね。

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注文したのは「ミックスティントゥク」(100Rs)。これも「地球の歩き方」に掲載されていたが不思議なのは自分、この店でコレとモモしか注文しないのだがやっぱ誰が食べても普遍的に美味いと感じる味なのだろか?!
(ちなみにコレ一昔前は40Rsでした)
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初ティントゥクにご機嫌のS美ちゃん。

味の方はやや「味の素」が効いているものの具だくさんで日本人には馴染みやすく美味しいです。まぁ値上がりしたと言ってもコレが日本円で130円だったらやっぱお得だよね。ちなみにいつぞやカトマンズに遊びに来た我が愚弟は「オレ、これとモモがあれば暮らしていける」と言っていた(笑)。

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さて、実はこの日、2008年にチベット鉄道でご一緒した滋賀のY子さん がカトマンズに到着するというので空港まで迎えに行く約束をしていたのだが、到着時刻までまだ余裕があったので食後、S美ちゃんのお供でスワヤンブーへ散歩に行く。

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別名「モンキーテンプル」と言われるだけあっていつもやり放題の自由すぎるオサルたち。ドルジェに腰かけている罰当たりなお前は来生もまたサルに転生決定だな。ちなみに引ったくりモンキーはここよりパシュパティナートの方が多いです。

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小一時間ほど遊んでから空港へ移動する。写真は到着客を待つ人でひしめき合っている待合ロビー。あんなところで待っていたら逆に見失いそうなので本当は入ってはいけないのだが、到着したての客を装ってより出口に近いところへこそーっと闖入を試みると係員に呼び止められた。


係員:「おい、お前昨日到着したジャパニだろ。ここでなにやってんだ(゜Д゜)?」


自分:「Σ(;-Д-)えっ!!そ、そうだけどなんで分かったのさ…」


係員:「はははっ、お前昨日、客引きの連中をネパール語で罵詈雑言罵りながら歩いてただろ!?だからおい、面白いジャパニがいるぜってみんなで見てたんだよ(笑)」


ぐっ…見られてたのか…orz


バレちゃ仕方がないので闖入はあきらめ、せめてここで待たせてもらえるようお願いし(←こういうことが普通にOK出るからネパールってゆるくてステキ・笑)待つこと30分ほどで無事合流。


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お昼もだいぶ過ぎていたのでまずはランチでもしようということになり向かった先は空港ゲートを出てすぐ左折、200mほどの所にある『Airport Sekuwa Ghar & Restaurant』。このお店、かつてはトリブバン空港の国際ターミナルと国内ターミナルの中間あたりの丘の上の掘っ立て小屋で営業していたのだが、当時から伝説のお店で、その昔、自分はカトマンズに到着すると真っ先に向かうのがその掘っ立て小屋のシェクワ屋かゴルフ場のクラブハウスだった。


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シェクワはマトンorチキンの二種類あり、注文が入る都度、炭火でじゅうじゅう豪快にBBQしてくれます^^


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まずは昼ビールで乾杯しさっそくやってきたマトンシェクワを一口、、



うんめぇええええええっ!!!!




あぁんもうどうやったらこんなに柔らかくってジューシー&スパイシーにできるワケ、と呆れるくらい本当に美味しい。


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こちらはチキンシェクワ。柔らかいお、美味しいお(;´Д`)ハァハァ…


あまりにもおいしいので放っておくとシェクワ→ビール→シェクワ→ビールと痛風発作が起きるまで無限ループに突入しそうなのでどちらも一回だけお代わりして打ち止めにし、次なる目的地ボダナートへ向かう。


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ちょうど前日、カワチェン のケルサン先生とmikkoさんがインドからカトマンズへいらっしゃっていてボダの『shechen guest house 』に滞在されていると伺っていたのでついでに表敬訪問してくる。

このシェチェン・ゲストハウスはニンマ派のシェチェン・ゴンパの静かな敷地内にあるシェチェン・ゴンパ直営のゲストハウスなので宿泊費=ドネーションというつまり滞在すること自体が支援に繋がる一石二鳥のステキなゲストハウスなのです^^


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カトマンズの喧騒を忘れさせてくれるゲストハウス内の静かなガーデンで午後の紅茶を楽しむケルサン先生&mikkoさんとS美ちゃん&Y子さん。

ゲストハウス内にはこの他、ベジタリアンレストランとチベット医学&西洋医学のクリニックが併設されており、ゴンパのメディテーションにも参加することができるので、心身ともに見つめ直したい方にはオススメのゲストハウスです^^


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さて、ざますざますとティーを堪能した後は軽くボダをコルラしに行く。


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ボダではチベット本土から輸入されたツァンパやバターが大量に売られている。


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海賊版だらけのCD屋には亡命系のテチュンやペムシーの他、本土のヤドンやクンガのCDも多数取りそろえられている。あと高僧の説法CDとかね。


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そんな海賊版だらけのCD屋を物色していたらmikkoさんが「あっ!これケルサンの作ったCDだ!」とカワチェンで販売している『チベットの歌と音楽1』の海賊版を発見。これには製作者のケルサン先生も苦笑いしておられた(笑)。

余談ながらこのCD、仙台市のメディアテーク2Fにあるライブラリーに置いてあります。


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夕暮れになるとバターランプの灯明売りが並び始めて幻想的な雰囲気になる。一個火を灯すのに5Rs取られるのだが、中には千個とか灯す漢もいるらしい。


すっかり日も暮れてきたのでここでケルサン先生ご夫妻とお別れしてタメルへ戻ることにする。道中、今宵のディナーのリクエストを聞いてみると二人とも「ローカルネパール料理!」ということで一致。そんなワケでカトマンズ二日目のディナーはタメルの『Momostar Restaurant 』に決定。

ここも今ではガイドブックに載っちゃっているが、かつては桃太郎レストランの並びの穴倉のような狭くて薄暗い、外国人はまず来ないようなところで主に出前を中心に営業していた。

その後、現在の場所に移転してからはコンチネンタルフードのメニューも多数取り揃え、かといってギリンチェのような大幅な値上げもせずにリーズナブルな価格で美味しい料理を提供しているので、ローカルレストランながら珍しく欧米人の客も多い。


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モモスターなのでもちろんモモが美味しいのだが、ここの隠れたオススメ料理はチキンスープ。食欲の無い時や体調の悪い時はこのチキンスープに本当にお世話になった。


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続いてチキンチャウメン(ネパール風焼そば)。これは日本人には説明する必要が無いくらい外れの少ないネパール料理の一つ。


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じゃーん!!やってきましたお待ちかねのモモ。手前がバフモモ(水牛肉)で奥がチキンモモです。大きさ、肉汁具合、タレのアチャールに至るまで全てのバランスが整っていて本当に美味しいですねぇ^^


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モモスターゆえにモモを片手に記念撮影(笑)。

やっぱ頭数がいるといろいろ料理が注文できちゃうからいいよな。

結局、チキンスープ、グリーンサラダ、モモ×四人前、チャウメン、それにエベレストビール×三本でしめて1500Rs。半分はビール代なので料理だけだったら三人で1000円くらいで上がっちゃう計算になる。しかもけっこう残しちゃったし^^;


翌日早朝ポカラへ発つのでこの日は早めに切り上げ、残り物の料理はもったいないのでパッキングしてもらい、帰り道にタクシースタンド付近のストリートチルドレンにあげてホテルへ帰りますた。


さてようやく次回からポカラです^^