実は、二胡は生き物です。
なぜでしょう。二胡に良くすれば、二胡は奏者に良くしてくれます。恩返ししてくれる生き物ではないでしょうか。

レッスンの時にも講座の時にもイベントの時にも、みなさんの二胡に対する扱いを見て、ドキドキすることがよくあります。
今回は二胡の日常ケアについてご紹介します。

1、弦の寿命
「えっ?弦って寿命があるんですか。二胡を買ってから弦を張替たことがない!」という方がいらっしゃると思います。弦は寿命がありますよ。弦の寿命は弦の良さによって違います。例えば、青のfangfangの寿命は三ヶ月です。トマスティックの寿命は一年です。値段で全然違います。
使う期間を少しオーバーしたらダメですか。それは場合によって違います。例えば、青のfangfangを使って、毎日4時間で練習したら、大体三ヶ月しか使えませんが、毎日2時間の場合は四ヶ月行けるかもしれません。毎日8時間で練習したら当然三ヶ月もちません。
どんな時に弦を換えなければならないでしょう?
①両弦の完全5度がずれた場合です。
開放弦の音程関係は完全5度です。完全5度を知らない方は音楽楽典を調べてください。ここでは省略します。
指で両弦同じ位置を押さえたら、どこでも完全5度のはずです。もし両方の開放弦(D調なら1と5です)がちゃんとあっていて、オクターブ上の音(上に点がある1と5です)がずれたら、弦はもう寿命です。
②錆があった場合です。
錆があったら、弦はもう寿命を通り越したということですよ。今の弦は全部金属弦で、弦の表面に膜があります。弓の毛は弦を摩擦するので、弦の膜がだんだんなくなります。一箇所に膜が無くなったら、弦の命は終わったということです。弦が錆びる、つまりそれは膜がすでになくなったという意味です。

2、皮の保護
あなたの二胡の音はかすれますか。もちろん原因はたくさんありますが、皮の凹みという原因の可能性が非常に高いですよ。それを防ぐためには、日常練習後に保護してください。
保護できるものは、忍び駒です。琴皮保護ボードなど、別の言い方もあります。
二胡を練習して、今日はもう弾かないと決めたら、忍び駒をつけてください。忍び駒を使わないと、弦が駒に与える圧力が大きくなり、ヘビ皮の駒に接触する部分がだんだん凹みます。凹んだら、弦からヘビ皮までの距離が短くなって、変な雑音ができてしまうというわけです。

3、駒の選択
様々な駒がありますが、どんな駒がいいでしょうか。材質によって値段も違いますね。一般的に高いものは悪くないでしょう。でも、二胡の駒は違います。安い駒が意外に高い二胡に合うかもしれませんよ。だから、いろんな駒を試して、自分の二胡のMr.Rightを見つけてくださいね!

4、二胡の育ち
二胡を買った時にはいい音色だったのに弾けば弾くほど音色が悪くなるのはなぜでしょう。それは「練習不足」ですね。
新しい二胡は新生児みたいです。教えなければ何もわかりません。いい音色を覚えさせればずっといい音色になります。
二胡は最初の三ヶ月が赤ちゃん時代で、四ヶ月〜六ヶ月は少年時代で、半年以上になると大人になります。だから半年間の育て方が大切で、中でも最初の三ヶ月は最も重要です。

どう育てればいいかというと、、、
①低音域から高音域までの音階をロングトーンで綺麗に弾いてください。できるだけ雑音なしでです。
②一定の力を入れて、充実した音色が出るように練習してください。
③低音域から高音域までの速弾きを練習してください。
④これは最も重要なポイントです。できるだけ、二胡における全てのテクニックを毎日猛練習してください。例えば毎日2時間〜4時間の練習はできないですか。二胡の「人生」のため、頑張らないといい「親」になれません。

5、掃除
松脂がたくさん付いている二胡を見るたび、掃除してあげたくなります。気にならないのでしょうか?日常練習後に掃除しなければ、松脂の粉がだんだん取れなくなってしまいます。
松脂の粉が残っていると良くない理由は3点があります。
①美観を損ないます。
②ヘビ皮に付くとヘビ皮が腐って、寿命が短くなります。
③弦についたら、指がベタベタして、演奏を妨げます。

6、片付けの順番
①きちんと二胡を拭いてください。
②タオルなどで弦を巻いてください。
③弓を片付けて、気をつけながら忍び駒をつけてください。気をつけなければ、弓の毛が切れてしまいますよ。
二胡を出す時に、逆の順番でお願いします。

まとめ!
①どんな素晴らしい弦でも一年毎張り替えてください。
※青のfangfangより安い弦は全然おすすめしません。安いので、音色と寿命もよくありません。
②忍び駒などを使うとヘビ皮の保護ができます。
③いろんな駒を試したほうが本命の駒がわかります。
④新しい二胡は全面的に教育してください。
⑤練習後にきちんと二胡を拭いてください。
⑥二胡を出す時にも片付ける時も順番を守ったほうがいいです。

ここで弓はどう選べばいいのですか?と言うみなさんの質問がきっとあると思います。そうですね、弓は二胡のとても重要な一部分です。私が紹介するよりも、今度弓の職人さんにインタビューして、詳しく話を聞きたいと思います。インタビューしてからまたブログに載せます。大体6月の上旬になると思います。その時にまた是非ブログをご覧ください。