少し高い麦茶にしてから、それが美味しくて、もう元の安い麦茶には戻れなくなった。

初めは美味しいと思って飲んでいたが、今、特別な感動もなく普通に飲んでいる。

でも、安いほうを飲んだら、いまいちだな、と思うだろう。

結婚当初、ボロ屋に住んでいて、シロアリやカビが発生して苦労した。

あの頃は、毎日、大変だった。

家は寒いし、妻がどれだけ掃除しても、家がきれいにならない。

毎日、疲れていた気がする。

それでも、当時のビデオ撮影を見ると、楽しそうに笑っていた。

どんな環境にも馴れがあり、幸せを感じることができる。

一軒家に引っ越した今、快適な環境にいるが、毎日、幸福感に満たされているだろうか?

快適なのが普通になり、特別な感動も無い。

人間が受け取れる幸せは、コップ1杯の水のようなものだ。

コップ1杯以上の幸せは、感じられないのかもしれない。

それは、快適なほうがいいに決まっているが…

今ある幸せに感謝するのが幸せの近道なのだろう。