一体、何が原因なんだろう? -3ページ目

タクシーの運ちゃん 8

タクシーの運ちゃん 8
(前回の続き)

折角の運転手からのお誘いですが、月末には「ローイ・クラトン(灯籠流し)」、来月初頭には「仏像(ソムデット・オンパトム)の落成祝い」が「小さなお寺」で執り行われるので、今回は遠慮させてもらう事にしました。

運転手は
「じゃあ、いつでもいいよ、連絡をくれれば予定を開けるからさ。ソンクラン(タイ正月)にでも一緒に行こうよ。」
と誘ってきます。

「じゃあ、その時になったら連絡取り合おう。」

「うん、きっとだよ。」

そう言いながら、彼は連絡先を教えてはくれません。きっと「図々しい」と思われるのが嫌なのでしょう。

(続く)


タクシーの運ちゃん 7

タクシーの運ちゃん 7
(前回の続き)

タイでは、寝食に困らない人生を送る事ができるのは「前世での行いが良かったから」だと考えられています。だから私には「徳がある」事になります。
私から見たら、働かなくても寝食に困らない生活を送れるタイ人こそ「徳がある」と思うのですが、タイ人は口々にそれなりに苦労した人生を送っている事を訴えます。そんな訴えを聞く度に、「日本で暮らせば、そんなの苦労のうちに入らないよ。」と内心で思うのですが、さすがに口には出せません。
ちなみにこの「徳」が更に高くなれば、「チャイ・ペン・プラ(仏の心)」を持っていると呼ばれて尊敬すらされます。

(続く)


タクシーの運ちゃん 6

タクシーの運ちゃん 6
(「タクシーの運ちゃん5」の続き)

私は決して饒舌ではないし、人に大盤振る舞いできる金持ちでもありません。どちらかというと人付き合いの悪い「引きこもり」で、5年前に「鬱」を発症してからはその傾向に拍車がかかりました。タイ人が嫌う「けち」で「怒りっぽい」性格でもあります。それでも周りに良くしてくれるタイ人が絶えない理由の一つは、出された食事を喜んで食べている事があると思っています。

何でも食べて、どこでも寝られる人をタイでは「ギン・ガーイ・ユー・ガーイ」と呼び、私はまさにその典型です。

(続く)


折返し点 ?

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折返し点 ?
ここまで来たからには、大台を目指したいと思います。


タクシーの運ちゃん 5

タクシーの運ちゃん 5
(前回の続き)

でも「自分の事を顧みずに他人に尽くせる」事はイサーン人の「誇り」でもあるのです。自分は「損得勘定であなたと付き合っている訳ではない」という事の証明なのです。

そうは言ってもない袖は振れません。幸いタイは食材が安いので、自宅で食事をご馳走する事は最も安く、最も豪勢に、最も真心を込めて来客を迎えられる方法でもあるのです。

ただ、外国人にとって、タイ料理は簡単には「受け入れて貰えない」食事で有る事をタイ人は知っています。だから、タイ料理が好き、特に自分の家の得意料理が大好物だと知ると、それだけで大喜びして、自宅に招こうとする人が大勢います。

(続く)