※87話までのネタバレあり。

「これは、父さんが始めた物語だろ。」

遂に結集した「始祖の巨人」と「王家の血」。最終兵器「地鳴らし」発動を鍵を前に、思想の違いから分断するパラディ島勢力。

 

抑止力による停戦の先の対話に希望を見出す「調査兵団」。外界への徹底抗戦を主張し武力の行使を画策する「イェーガー派」。そして、始祖奪還のため奇襲に臨む「マーレ軍」。更には、ジークの真の目的が「エルディア人の去勢による、緩やかな衰退」と明らかとなる。

思想の交錯する乱戦を制し、「始祖の巨人」の力を掌握したのは、エレン・イェーガーだった。彼の真なる目的は、海の外の一切のすべての殲滅。「地鳴らし」の武力行使だった。

「道」で始祖ユミルを前に、必死の説得を試みるジーク。しかし、唯一の肉親であるジークの説得も、記憶の彼方の父グリシャの慟哭も、エレンの心には届かない。

なぜなら、彼は生まれた時からこうだったから。「自由を阻む者がいるなら、そいつから自由を奪う。」エレンはその思想の理由をこう述べる。

「俺がこの世に生まれたからだ。」

エレンの原風景は、ミカサを守るため盗賊と交戦した幼き日の記憶。母を巨人に奪われた「あの日」よりも「前」。だから、「巨人に蹂躙されたから」ではない。エレンは最初からこうだった。

アルミンが、ハンジが、ジークが、フロックが、それぞれ人間の立場から思想を展開する中、エレンの思想はもっと根源的な、動物的な原始的欲求だ。

ただ生きたい。そのために、阻む者と戦う。

もはや、人間とは異なる論理を振りかざすエレンを前に、アルミンは説得のために、「人として育んだ」エレンとの友情に活路を見出す。

そして、そんなアルミンの「道」となるのは「人として築いた」繋がりだ。

調査兵団の同期、リヴァイ兵長、ハンジ団長。更には一度は交戦したマーレ勢力に属するマガト元帥、ピーク、ガビ、ファルコ。そして、アズマビト、義勇兵。

外界と繋がることで得たものは憎しみだけではない。外に広がる可能性を追求することこそ「調査兵団」の求めた「自由」だ。だから、そのことをエレンに伝えなくてはいけない。世界にはまだ可能性があるのだと。

エレンは、秩序なきFreedomを志向した。
アルミンは、秩序に基づくLibertyを志向した。

世界を巻き込み歴史を横断する壮大な戦いは、「素朴な友情」へと収斂していく。

「進撃」の「道」の先の答えとは・・・。