皆さん、突然ですが、ネタバレは嫌ですか?
まあ、嫌ですよね、私も嫌です。
しかし、映画の魅力はラストのみということはなく、上映時間内の様々な部分に散りばめられます。
映画の構造を分析したり、俳優の演技に注目したりという楽しみ方もあります。
衝撃の結末と話題になった「アベンジャーズ/エンドゲーム」も、その魅力の本質は、ラストの衝撃だけでなく3時間という長尺の間を持たせる演出力でもあったと思います。
しかし、それにも関わず大勢の人は映画のラストに一番注目しますし、制作側もラストが一番盛り上がるようにと作品を構成する。
それには心理学上の「ピークエンドセオリー」という理論が関係します。
「ピークエンドセオリー」とは、人は物事の特に最後を重視して評価しやすいという心理傾向ということです。
途中まで見どころがあっても、最後に失敗した映画は酷評されやすい。
日常にも言えます。大事なプレゼンの最後に失敗した。面接の最後にやらかした。
そのような失敗は全体の印象に大きく影響しやすい。
逆に、途中まで冴えない内容でも最後に巻き返せば評価は大きく覆る。
だから人は映画の最後に特に注目するし、そのような体験に影響するネタバレを嫌がるわけです。
前述した「エンドゲーム」の監督を務めたルッソ兄弟は映画の公開前に、連名でSNS上にネタバレを自粛してほしいという異例の声明を載せました。
国籍問わず、ネタバレを避けたい気持ちは同じのようですね。