皆さん、人はなぜ、夢を見るのか考えたことはありますか。

寝ているときに見るほうの夢です。

諸説ありますが、最近有力とされているのが、「寝ている間に視覚情報を処理する機能を、なまらせないように既存の記憶を用いて仮想的に視覚情報を構築している」という説。

ずっと筋肉を動かさないでいると、なまってしまいますよね。

だから、家でじっとしていると、散歩でも行くか、と本能的に動きたくなる。筋肉をなまらせないために。

脳も同じだそうです。寝ている数時間、目で見た情報を処理する機能を使わないでいると、なまってしまう。

だから、そうさせないために脳は寝ている間に「夢の虚像」を作ることで、視覚情報の構築機能を動かしている。

その試みの「副産物」こそ、私達の見る夢らしい、ということでした。

この話を最初に目にした時、思ったのは「映画」でした。

人には、喜び、悲しみ、怒り、恐怖、痛み等々、様々な感情があります。

しかし、日々に忙殺される中で、どうしても使用される機会の少ない感情は出てきてしまうもの。

ずっと使わないでいる感情は、なまってしまうかもしれません。

「映画」「アニメ」「ゲーム」、様々なメディアは、そのような感情を想起させ、なまらせてしまわない機能がある、と言えるのではないかと思います。

まあ、人が映画を見る動機なんて、たくさんありますから、今回紹介した話はその中の一つの説ということで。

ここまで書いてきて「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」(1994)を思い出しました。

「気ままに夢見る機」という、ひみつ道具が出てきます。好きなカセットから、寝ている間に見る夢を選べるというものでした。

「起きてるうちに、映画を見れば良いんじゃない!?」

とか思ってしまいますが、臨場感の違いでしょうか・・・