島根県浜田市帰郷物語【グルメ探訪編】
田舎といえば飯がうまいものである。
ゆるキャラグランプリ2011で全国349キャラ中21位という謎の健闘を果たしたご当地ゆるキャラ「しまねっこ」は、
「日本一有名じゃないといわれている島根県を有名にするにゃ」
とのたまっていたわけだが、確かに存在感が無い島根。
その存在感の無さは、やはり名産物がパッとしないからではないだろうか。
隣の山口はフグがあるし、鳥取は梨があるし、広島は牡蠣がある。
島根は…?
………魚がうまい。だめじゃん!
出雲そば、ささカレイ、のどぐろ…。
地元民は知っているけど、全国では知名度ほぼゼロな名産の数々。
影が薄いのは、全国区での活躍がまったくできていないのが原因なのではなかろうか。
こうなったら伊藤園にお茶を納品している扇原茶園に頑張ってもらうしかないんじゃないだろうか?
という謎の疑問を投げかけたところで、全国区では無名だけれどもやっぱり美味しい
地元のお魚料理を紹介致します。
いつもはまず予約がとれないのだが、今回の帰郷で奇蹟的に予約の取れた地魚料理店「海旬」。
っつーか、故郷ながら初めて行くんですよ。ココ。口コミを中心に評判は非常に高い。
ごたくはさておき、写真を見ていこう。
写真は若干手をつけてしまっているが、のっけから白飯なんて野暮ったいものは無く、
こんなに美味しそうな刺身が惜しげもなく出てくるので、
普段都会の臭いメシを食っている(失礼)者としては、
今後順番に出てくるものに旋律を覚える覚悟を完了する段階です。
2枚目。
次に、茶碗蒸しにウニがのっかっているという貧しい人間には意味のわからない、
だけども意味がわからないでも感涙にはむせび泣く、
そんな問答無用に豪華で上品な味付けの茶碗蒸しが出てきます。盛り付けも鮮やか。
メイン入りました。
浜田の松田聖子と中森明菜とでもいいましょうか。
ん? 今風にAKBで言え? 前田敦子と大島優子だよバカヤロー! (何故か叫んだ)
手前が「甘鯛」、奥がこの度浜田のご当地魚に選ばれた「のどぐろ」(所謂「赤ムツ」)。
どちらも脂が自然にのってて、口のなかでとろけるような味わい。
比較的不器用な私が、身を必死でかき出して貪り食べたという事実から味の方はお察しください。
ヤベェ、こんなレベルの食い物ここ数年食べて無かったw
4枚目。
満足度メーターが振り切ったところでさわらのあんかけとあゆの握りがやってくる。
もうね、気分はキンカボ中にボーナス引いて、金箱引いて、更に遅れた金箱引いた…みたいなもんですね。
脳汁ドバドバヨー。
5枚目。
締めにしゃぶしゃぶ。
なんだろうこのやりたい放題感w
これで一人6000円なんだから、もーねー。銀座行かなくていいねー。
ところでこの海旬なんだけど、色々と変わったお店である。
まず、この時代にホームページが無い。
というわけで作ってはどうだろうという声もあるが、正直いらない気がする。
だって、既に口コミ人気で予約がほとんどいっぱいだから。
お店の方も作る予定はないみたいだ。
それで全国各地、九州から北海道までいろんなお客さんから予約をとるのだから大したものである。
次に、魚料理屋としては店の作りが一般的ではない。
客席と厨房が完全に切り離されて、お互いが見えない作りになっているのである。
どちらかというと、チェーンの居酒屋店みたいな間取りになっているわけだ。
だがこれは、お店の主人が純粋に料理を振舞いたく、接客をしたくないからという理由なのだそうだ。
自己啓発が横行し、接客業はサービス精神でお客様を拝んで死んでこいと言われるこの時代、
職人肌に己の腕一本で客をつかんで離さないという自信と無骨な心意気は男として憧れるものがある。
とにもかくにも、その方針で毎日予約満席という状況を生み出しているのである。
頭の固い経営者などには、この対応での状況とロマンを本質的にわかることは永遠にあるまい。
というわけで島根県浜田市の海旬でした。
行くなら予約は必須ですし、予約したくても出来ないかもしれませんが、
島根西部に出かけることがあるなら、庶民として鉄板のオススメ料理屋さんとしてここにご紹介しておきましょう。
島根県浜田市帰郷物語 【社会見学編】
1月7日。
先月27日から続いていた連続試合出場(つまり連続出勤)をストップさせ、
連休をとって1年ぶりに故郷の島根県浜田市へ帰った。
夜行バスで広島へ行き、高速バスで浜田市へ。
夜行バスが20:50出発と、割と遅い時間に稼働しており仕事帰りに使えるので、
浜田へ帰郷するに、今もっとも実用的かつリーズナブルな移動手段である。
広島から浜田まで向かう途中の邑南町の看板を過ぎたあたりで
こんな幻想的な景色に出くわしたので思わず携帯のカメラを起動した。
積雪がみられるが、これはほぼ山間の事例であって、街中の沿岸部では偶に積もる程度だ。
ただ、浜田市などで外回りの仕事をしていれば、山間に車を走らす事はザラであり、
雪道に戦々恐々と走行する事態になるのは必定の理といえるだろう。
高速バスは無事浜田に到着。
親が車で迎えにきてくれていた。
秋葉原でクソの役にも立たない萌えだかいう忍道で日銭を稼いでその日を暮らす(注:会社員です)、
不肖の出来そこない息子でもこうして迎えにきてくれる母に感謝の言葉もない。
いや、感謝の言葉がなかったら駄目なので、感謝の気持ちでいっぱいになり言葉も出ない。
親は大事にするべきである。たとえ、親父の顔を知らなくとも。
さて、浜田に帰ってきてまず、悪友の満々素(現:にゃん)と会った。
初詣に行くのも嫌がる物ぐさな彼だが(行ってない私もだが)、
彼が珍しく「仕事場の方面へ行ってみよう」と自分から提案したのでお言葉に甘えて社会見学させてもらう事に。
そう、彼こと「満々素」は浜田市で唯一の茶園農場に努め、
浜田市の茶園産業をその身で支えるスーパーマンなのである!
色々と写真も撮らせてもらったので、テレビのよくある編集された農業リポート映像とは別角度の、
過疎地域の農園産業の現場というちょっぴり生々しい映像を、
守秘義務に照らし合わせて誰もが困らない程度にまとめたのでご覧いただきたいと思う。
廃屋ではない。立派な職員の休憩所なのである。ちゃんと電気も水道も通っている。
中にはTVもあって現役稼働していたが、地デジ化に伴って二度と映らなくなったそうだ。
どこまでつづくんのん? 地平線まで何マイルですかといわんばかりの茶畑。さすが。
カメラの反対方向もこんな感じで畑が続いており、
簡単に目視できるだけでも素人には非常に広大な農園に映る。
そんな畑を現在はほとんど満々素一人で管理しているんだそうだ。
お茶以外には柿の木などもある。
田舎といえば、謎の建造物や偶像などを見つける事が楽しみなのであるが、
そういう目線で茶園をスコープした際に飛び込んできたものがこちら。
どうやらこれは現役(おそらく)で使えるお風呂の装置らしい。
ワンルームにもシャワールームが付き、暖房器具も充実し、
加湿器が一家に一台あるようなこの時代に、この雪の降り積もった屋外の風呂装置。
おしでなくとも言葉が出ませんや。
4枚目。
裏はこうなっており、四角の空洞になっている部分に薪をくべて使う。
説明は無いが、他にも追い焚きができたり、ロケットを打ち上げたり、気象衛星情報を取得したりできると思う。
島根にパソコンがないと他県の方々は揶揄するみたいだが、
近代的な装置であるこの写真をみて、どう思われるだろうか?
ここで働く我らが満々素は、最近パソコンという旧科学結晶体でFF14をやってるみたいなんで、
同じゲームで遊んでるひとは見つけてかまってあげてほしい。
そしてこの景色である。反則だよねー。
だけど、これが田舎に住んでいる者の特権。
生産的に人の暮らしを守る人たちのごく自然的な特権。
彼が働く扇原茶園は直販はもちろんのこと、会社の沿革にある通り伊藤園にも茶葉を出荷している。
真面目に宣伝する気はさらさらないけど(えー)、お茶を飲むブランドにこだわりがないなら、
伊藤園のペットボトルに目を向けてあげてほしい(笑)。
ちなみに補足的な情報として、去年の秋ごろにこのあたりでクマが出たらしく、
途中の柵がみごとにぶっ壊されていた。
これについて満々素は会社の人に「今年はクマでるらしいけぇ、注意せぇよ」と言われたそうだ。
クマをも恐れず茶畑を守る男、満々素。
なお、クマとは会っていないがイノシシや牛は見ているらしい。










