私には10代の3人の子ども達がいます。
我が子達が小さい頃はホームスクールをしていたので、
モンテッソーリ学校とは無縁でした。
現在は3人共、
我が家がある小さな田舎の公立中高に通っています。
アメリカのモンテッソーリ学校は公立もあるけれど、
断然私立が多く授業料も高いです。
過去に『モンテッソーリ学校に我が子を通わせてみたいな』
と考えたこともあります。
『1年だけでもいいから、通わせてみたい』と。
でも、モンテッソーリ学校で実際に子ども達を観察してみて
『1年試しに通わせてみる』だけでは、
十分な結果は得られないと感じています。
当たり前ですが、モンテッソーリ教育の十分な恩恵は受けれないです。
やっぱり、最低でも3歳~6歳の3年サイクル(EC)は
体験させてあげた方がいいと感じます。
その理由を簡単な例で説明すると、
うちのクラスで3歳の1年間はお仕事というお仕事もせず
友達のお仕事をウロウロして見て回ってばかりだったのに、
4歳の1年間ではお仕事を次から次へと
集中してやるようになった子がいました。
これを3歳の1年間の経験だけ切り取ってみると、
『モンテッソーリ学校で何も学んでこなかった』
という保護者の感想が出ると思うんですよ。
でも、4歳の時は5歳児に劣らないスピードと
貪欲さで次から次へと知識を学んでいったんですよ、この子。
まさに3歳の時期は種まきで、
4歳の時期は実り始めたという感じ。
私達親はすぐに結果を欲しがるし、
高い学費を払っている分、
出来るだけ早くそれ相応の見返りも
欲しいと考えてしまいます。
だけど、そこは生き物。
モンテッソーリ環境に慣れるのに
時間のかかる子達もいるし、
それぞれのお仕事との相性もある。
ひとりひとり敏感期が来る時期も順番も異なる。
3歳~6歳まで3年間通ったとしても、
その子が持つ特性によって
モンテッソーリ環境下での吸収力も全く違ってきます。
この仕事の面白さは、
毎日その違いに触れられる、
それぞれの子ども達の持っている性格や個性により
モンテッソーリ教育環境下で
少しずつ自分のペースで自分のスタイルで
人間として花開いて行くところを観察できるところ
だと思います。
あと、『NO!!!!』と言われても、みんな可愛くて『No!』という子どもの身体ごと抱きしめたくなるところ(笑)。そして、それぞれの子の敏感期や興味を感じ取り、それを伸ばすために色々と工夫していくところ。
今はもう中高生の我が子達ですが、
時々重ね合わせることがあるんですよ、
うちのモンテッソーリ学校の教室の中に
小さい頃の我が子達がいたら
どんな感じになるだろうか、と。
以前も書いたかと思いますが、
長男と長女はこのモンテッソーリ環境を
十分に楽しめると思います。
でも、やっぱり次男は通わせないと思います。
今でも思います、
彼は、ホントにホームスクールで良かったと。
とりあえず、
この記事で言いたかったことは、
『モンテッソーリ教育は優れた教育法ではあるけれど、
数年続けてみないと効果は表れない』ということと、
『モンテッソーリ教育はその子の気質、性格、特性等により、
その恩恵を最大限に受けられる子達もいるし、そうでない子達もいる』
ということです。
『モンテッソーリ学校にいれたから大丈夫』と
大きな期待を抱えたり、妙に学校任せになったり、
『高いお金を払ってモンテッソーリ学校に入れたのに、なにこれ?』と
後で親御さんががっかりしないように、
書いてもみました。
それでも、うちの学校の場合でいうと、
教員・スタッフは常に笑顔で
子ども達のことをいつも第一に考えていて、
なにより1人1人をリスペクトしているのが伺えるので、
大切な子どもさんを安心して預けられる
ベストな環境だと感じています。
仕事も毎日楽しいです。
最近、新しく入って来た3歳児達によく提示しているSound Sylinders(↑)。うちのクラスのは、普通のシンプルな筒型で箱に区切りも無いのですが、同じ3歳児でも提示後に、同じ様に出来る子ども達と、全く違ったやり方をする子達がいます。