前回は「イネルティア」というバイオメカニクスの
原理に触れました。
イネルティアとは「慣性」を指すのですが、
この考え方はテニスにおいてとても大切なので、
何度も読み返して、自分に落とし込んでください。
⇒ 【「運動連鎖と慣性の法則」の記事】
これらを踏まえた上で、
今回は「モメンタム」のお話をしていきます。
ちなみに、
モメンタムとは「運動量」のことです、
今回はこの運動量に触れていきますね。
まず、今までお伝えしてきたことは、
パワーを生み出す体の使い方でした。
地面からエネルギーを生み出して、
それを「トルク」という回転運動に変換して、
ラケットを振るという流れです。
なので、
今までのお話は「アンギュラーモメンタム」という
回転によって生み出される運動量がベースになっていました。
しかし、テニスはコースを狙うことも必要なので、
方向性を作ることも大事になってきます。
そこで今回紹介するのが「リニアモメンタム」という
直線的な動きによって生じる運動量です。
運動量とは簡単に説明すると、
「速度×質量」と捉えてください。
だから、リニアモメンタムを例えるなら、
直線的に投げるボーリングが分かりやすいと思います。
ボーリングのボールを投げる際に、
投げる速度とボールの重さによって運動量が決まるのです。
改めて考えると、
体を捻り戻しによって生じた回転運動でラケットをスイングする
これまでのお話はアンギュラーモメンタムであることが分かりますよね。
一昔前のテニスはボーリングのように打ちたい方向に踏み込んで打つ、
リニアモメンタムを利用していました。
そして、
あなたに目指してもらいたい体の使い方は、
アンギュラーモメンタムとリニアモメンタムを合わせたテニスです。
こんな感じでゴールを設定して、そこを目指すために練習は存在します。
そのサポートができる情報配信を今後も心掛けていきますので、
今回お話したことをひとつの目標として、正しい努力に時間を費やしましょう^^
では!
スリー