「あなたは大振りになっていませんか？」
これは最近、色んな方のテニスを見て出てきた問いです。
新しい年度となり、今までとは違うクラスを担当したり、
新規入会された方のレッスンを行う機会が増えました。
そこで目に飛び込んできたのは
「大振りによる弊害」です。
私も経験があるので分かるのですが、
つい強力なボールを打とうとして大振りになってしまいます。
やはりテニスはスピードボールが魅力なので、
ラケットを速く、大きく振ってしまいますよね。
でもそうなると、
・とにかくミスが増える
・コントロールが難しくなる
・緊張した場面だとチャンスボールでは振り抜けない
・腕に負担が掛かり、テニスエルボーなどの怪我を引き起こす
・意外にスピードが出ない
・・・
などなど、
メリットよりデメリットの方が目立ちやすいのです。
当然、大きな振りでもバランスを崩さないような体の使い方や
筋力があれば大丈夫ですが、なかなかプロみたいにダイナミックな
フォームでプレーするのは難しいと考えています。
そこで普段から推奨しているのが、
「地面からエネルギーを借りる」という発想です。
大きくラケットを振ってパワーを出すのではなく、
地面からエネルギーを借りてパワーショットを打ってもらいたいのです。
やはり筋力には限界があるので、
自分のエネルギーだけでパワーショットを打つのは
あまりお勧めできません。
だけど、
多くの方は筋力でラケットを大きく振って
パワーを出すようなスイングになっています。
どうしてもプロのスイングなどを見たら、
ダイナミックなスイングが頭に残るので、
それが模範になりやすいです。
しかし、
プロは目に見えないだけで、実は地面から上手に
エネルギーを借りてスイングしています。
それらを踏まえた上でダイナミックなスイングをしても
バランスを崩さない筋力があるから成り立っているのです。
でも、
私としては一般プレーヤーにダイナミックなスイングに耐えられる
筋力を付けましょうとアドバイスするつもりはありません。
まずは「地面からエネルギーを借りましょう」ですね。
それらが上手くできた上で、
より大きなスイングが必要になってきたときに
筋力に目を向けるのだったらいいと思います。
ですから、
強力なショットを打つためにも地面と直接接触している
足に注目してください。
そういう視点でいると、
フットワークやテニスシューズの大切さも分かってきます。
ちなみに、あなたの周りにいる上手な人は
フットワークやテニスシューズにこだわりを持っていませんか？
きっとそういう人は地面との関係についても
深く考えている可能性が高いですよ。
長くなってしまったので、
このお話の続きは次回することにします。
それまでに一度、
「地面からエネルギーを借りる」について考えてみてください。
こうやって自分なりに考えることが
どのスポーツにも言えることかもしれませんが、
実は上達するために必要なエッセンスだったりします。
学校の勉強もいきなり答えを聞くより、
考えた上で答えを聞いた方が身に付きますよね。
そしてそういうときほど、
「なるほど！」と自分なりに納得できたりするので、
楽しみながらテニスについて考えていきましょう^^
では！
スリー