いよいよ左官工事を始めます。
埃臭い劣悪な環境でこれまで頑張ってきたので、やっとここまで漕ぎ着けたという感じです。
まず、下地工事をします。

この壁の左下部分のように、ボードごと大きく凹んだところをなおします。
この物件は、長いこと美容院として使われた後、オートバイを商売とされている方が倉庫に使用していたとのことで、おそらくオートバイのタイヤをぶつけたんだろうと思います。
オートバイは、見た目は軽そうに見えても実は非常に重く、400ccクラスともなれば比較的軽いネイキッドタイプ(昔、ヤマハのSR400に乗っていました。)時計の針でいうところの13時52分の範囲に収まる角度以上に傾けると、普通の人では支えきれなくなってバイクもろともひっくり返ります。
オートバイのシートを横から腰で支えてハンドルを押して引きずるように運ぶのですが、これだけの重量物ですから、前輪のタイヤがぶつかれば、勢いなどつけていなくても石膏ボードなどひとたまりもありません。

本来は・・・少なくともこれがお客様に提供させていただく住宅なら、ボード一面を張り替えるのが妥当な壊れ方ですが、宅建業の免許申請に店の写真を添付しなければならず時間がありません。
そのため、部分補修をします。
まず、壊れた部分を引き剥がして状況確認をします。

・・・カビてる?
この建物は、山の傾斜に建てられているので、この下地の裏側のコンクリートは土に接しています。
コンクリートは水を通すため、防水工事はきちんと行われているはずですが、湿気までは防ぐことはできません。
平成元年から現在に至るまで湿度の高い状態に置かれていたため、このような状況になっているのだと思います。
30年以上、美容室が営めていたくらいなので心配するほどではないかもしれませんが、落ち着いたら壁内換気の仕掛けを作りたいです。

ここを板で塞ごうと思います。
形が複雑だと板の加工が大変なので、まずは穴を整形します。

上から板を貼ります。

写真は用意していませんが、段差をなくすため壁パテを練り込みます。
特にここは湿度が高い部分に接しているため、隙間を生じさせないようにします。
時間がないため木で塞いでいますが、このままにしたら、もしかしたらキノコが生えるかもしれません。
免許申請のための工事ですので、落ち着いたらやり直す前提で進めようと思います。

上からクロスを貼って完成です。

写真が前後しますが、次に給湯室上に空いている中途半端な隙間を埋めたいと思います。

板を貼ります。

周り縁もきれいに復元させて、上からクロスを貼ります。

これで自然な見え方になりました。
次に、床を貼っていきます。
テナントビルを開け渡すとき通常は、内装は全てを解体して出ていかなければなりません。
その際、床に貼られていたタイルもろともレベリング剤も重機で叩き割ったっぽく、床がデコボコしています。

これでは、床を貼っても段差が残って工事できないので、レベリング工事をします。
レベリング工事には、左官屋さんがモルタルで平に均らす方法と、液体が水平になる性質を応用したレベリング剤を使用した方法2つがありますが、レベリング剤を使う場合、これだけの面積でもミキサー車を入れなければなりません。
(1cm塗りの場合でも使用するレベリング剤は約750キログラム)
低コスト・短期間でやりたいので、速乾モルタルを使用して凹んでいるところの穴埋めを中心に作業します。

この商品は、砂のような材料を凹んでいるところに撒いて表面を平らに均らし、シャワーで水をかけるだけで固まる優秀な製品です。
これで補修します。
塗り圧がそんなに厚くないので、なんとなく何年も使っていると経年劣化で割れて粉々になり、最後は砂のような状態に戻るのではないかと心配ですが、その頃にはこの事務所での営業も軌道に乗っていて多額の費用をかけれる状態になっていると思います。
その時に、きちんと業者に依頼してレベリング工事をすればいいと思っています。

このような感じで、地ならしをします。
乾いたら、滑り止めシートを貼ります。

その上にタイルカーペットを敷きます。

一般的なオフィスビルで多く採用されているサンゲツのNT350シリーズです。
たまにタイルカーベットがめくれてぐちゃぐちゃになっているオフィスを見かけますが、これはしっかりとした材料でできているからそうしたことにはなりません。
その代わり、かなり重たいです。
この箱1つ(10枚入り)で20キロ以上あります。
価格もホームセンターで買えるものと比べるとかなり割高ですが、お客様がつまづいて怪我をさせてしまうことを考えると、当然の選択となります。

無事、カーペットを貼り終えました。

アクセントウォールにしようとしているこの壁以外は白い壁紙が貼られ、埃っぽかった床はカーペットが敷き詰められ、嫌な匂いがすっかりなくなりました。
そればかりか、新築住宅特有の匂いがします。
ここからの作業が捗りそうです。

床と壁の取り合い部にソフト巾木を貼ります。


巾木があると空間が締まって見えますね。

あれだけ汚かった空間がすっかり綺麗になり、かなり居心地良くなりました。
6人がけの商談テーブルの搬入&組み立てをしました。
6人がけのテーブルの幅は、普通180cmですがこのテーブルは210cmです。
住宅の売買契約は、重要事項説明の読み上げなど通常2時間程度を要します。
そのため、少しでも快適にお過ごしいただけるよう、肘掛け付きの座り心地の良いチェアを導入し、そのチェアに座った状態でもストレスなく席にとどまれるよう、余裕のある机にしています。

これで、最低限の事務ができるようになりました。
宅建業が軌道に乗ったとしても、接客をしない時間が多くを占めるはずですので、私自信が作業をする上でも非常に快適なデスクだと思います。