この見取り図の左の方にある事務机の正面の壁にコンセントを設けます。
携帯電話の充電やラップトップに給電するため、机に座った正面にコンセントを設置します。
机の足元には複合機を置きたいので、ファクシミリを接続するための電話ポート(モジュラージャック)や、ネットワークプリントをするためのLANポートも併設しようと思います。

度々登場していますが、電気工事は有資格者でなくてはなりません。
LANポート、モジュラージャック(ひかり電話やISDNで使われるターミナルアダプターの電話ポートを延長する目的に限る。電話局からのメタル線は電気通信主任者の資格が必要です。)だけなら無資格でもできますので、部屋の中が電話線だらけで困っている人は真似してもいいと思います。

まず、コンセントを取り付けたい位置に穴を開けます。
穴の大きさは普通の1列のコンセント(スイッチも同じです)の場合、幅45〜50mm x 高さ90〜100mmくらいです。
2列、3列にするときは幅の小さい方の数字に列の数をかけて、実態に合わせて穴を広げます。
できる限り水平にマーキングします。

マーキングした線をカッターナイフ等でなぞって、石膏を少しずつ削って行くような感じで穴を開けます。
ベニア板の場合は、いずれかの隅とその対角線の内側に穴を開けて、その穴にハンドノコギリの刃を入れて板を切り取ります。

穴が空いたら、その穴に電線を引き込みます。
点検口から少し距離があるので、線を通すための道具を作ります。
まず、壁紙の芯を用意します。

次に、紐に錘になるもの(金属でできた適当なもの)を取り付けます。

それを点検口に入れて、コンセントを設置したい壁の隙間まで伸ばします。

壁に開けた穴から錘が見えたら部屋側から錘を引き出します。

電線を用意します。
まずは電源線です。

それから通信用の線です。

LANケーブルと呼ばないのは理由があります。
LANケーブルは、中に芯線が8本通っていますが、実際には4本しか使われていません。
LANポートと電話ポートを複数引き回す際、同数のコードを通線するのは非効率なので、1本のLANケーブルの中に2回線のLANを同居させ、もう1本のLANケーブルに2つの電話回線を同居させようと思っています。
なるべく頑丈そうなものを選びます。

LANケーブルを半分に切り、LANとして使う方にテープで印をつけます。

複数の線を通す時、目印がないとどっちが電話でどっちがLANかわからなくなってしまうのを避けるためです。

天井裏から降ろしたヒモに電線と通信線を束ねて、テープでぐるぐる巻きにします。
通信線はデリケートですので、強い力を加えてはいけません。
そのため、くくりつけずにテープで巻きます。
それでもそこそこ大きな力が加わるため、しっかりテープで固定します。

点検口側から紐を引くと、電線を取り出すことができます。
写真を見た限りだと簡単に引き出したように見えますが、電線が硬いのでスムースにいきません。
壁側の電線を15cm押し込んだら天井裏から引っ張り、脚立から降りて壁側の電線をまた15cm押し込んで・・・を繰り返してやっとアクセスできたような感じです。

壁側の電線をほぐします。


電線(VVFケーブル)の芯線を出し、



器具(コンセント)を取り付けます。



渡り線を使って、2列にします。
デスク周りは何かと電源が必要なので、差し込み口を多めに用意します。



次に通信です。
通信は使い回しできるものがないため、器具を新たに購入します。
これは、差し込み口を取り付ける枠です。
この枠に器具をはめ込んで使います。
縦に3つ並べられるようになっています。



上2つをLANポート、いちばん下を電話ポートに割り当てます。



裏側はこんな感じです。



切断したLANケーブル。



被覆をむいて芯線を出します。



器具に1本1本丁寧に取り付けます。
乱暴に取り付けると、ノイズが入り込んで速度が出ない場合があるほか、全く通信できない恐れもあります。



壁に取り付けます。
表のカバーは、先に壁紙を貼ってから取り付けます。



これで作業性がかなり良くなりました。