書籍を読んだのでメモ。スポーツビジネスについて学びの多い書籍。
一部、CMRやデジマの重要性など「サッカービジネスの基礎知識」にて軽く触れられていた部分が、より詳細にバスケ版にカスタマイズされて記載されている。根底に流れるスポーツビジネスの定石のようなものがあるのだろう。その気配を感じた。
書籍の内容は、要はまず稼いでこそスポーツが普及するという発想の転換。従来、普及⇒強化⇒稼ぐという形で考えられがちであったが、稼ぐ⇒強化、稼ぐ⇒普及、という順番で考えることが重要であるということ。
これは事業会社でもよくみられる構図で、文化を作るなど綺麗なふわっとした言葉で赤字事業を括って、特にスケールするわけでもなくただ無目的に赤字を垂れ流し続け現実から目を背けるパターン。稼ぐことが持続可能性や成長性を担保することは実感するところ。
- リーグ主導ガバナンスの構築(=権益の統合)
- ⇒交渉力の強化⇒放映権の価格上昇⇒売上の向上
- ⇒販管費の共通化⇒コスト削減
- ⇒顧客データ統合およびCRM⇔顧客理解⇒芯を食った営業・マーケ施策⇒売上の向上
- ⇒本質的価値の模索(みんなで盛り上がる)
- ⇒価値の展開・試行錯誤(試合の行われていない体育館で皆でライブビューイング!?)
- 天下り人事の廃止(退路を断つ)
- プロ経営者市場の発展…
特に書籍を読んでいて、サッカー的な視点も含めて気になった点(問題意識)
- サッカーにおいてはバスケと異なり観客やファンのデータは個別チームに蓄積
- その結果が及ぼす悪影響は?(改善ポテンシャルは?)
- 改善に向けた課題は?
- さらにその先の未来構想図は?
- レジャーや健康など統合的にデータを扱うことで生まれる価値があるや無しや。
- Jリーグ経営のビジネスモデル(5つの経営領域)のジャーニー設計が必要。
- ナーチャリング上のボトルネックはどこ?
- 巻き込みという意味ではスクール卒業生などOBの巻き込みが弱い印象。
- サッカーにおいて設備稼働を埋めるためにできることは?
- 収益の発想が無い取り組みが多すぎる印象。
- 一方、ガイナーレ鳥取の夜宴スタジアムは収益との連動が見えるモデル
- クラブ株式の上場解禁がサッカー業界に与える影響とは?