むかしむかし「わいまーる共和国」というお国がありました。
そこにはたくさんのまじめでかしこいお医者さんがいたそうで、
虫めがねで病気のもとを見つけてどんどんなおしていきました。
しかし、どうしてもよくならない病気がたくさんありました。
また、住むばしょや食べものが悪くて死んでいく子どもたちもたくさんいたのでした。
そのようすを見ているうちに悲しくなったお医者さんたちは、
そんな苦しみをせおった人がすこしでも減るようねがいました。
そして国のえらい人たちもそのねがいをかなえようとしました。
わるい病気にかかった人を国がひとりひとりきちんとしらべ、
ふこうな子どもができるだけ生まれてこないようにしたのです。
また、苦しみつづける人がやすらかに死ねるようにもしました。
その後もちょうさをつづけていくうちに… こころを病んだ人、ちがったしそうをもつ人、
じんしゅのちがう人、げるまん人でない人、みんなふこうであるとのけつろんにたっしました。
そうしてある日、ちょびひげのえらいおじさんがあらわれて、
「みんないっぺんにらくにしてあげようよ」といいました。いいことだ! …すぐそうしました。
いつのまにか国のなまえも「なちすどいつ」になっていました。
……めでたしめでたし。
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'70年代頃から急に(ナチスのイメージと結びつけられて?)負のイメージを帯び始めた、
優生学という単語。今やもう完全なるタブーです。
しかしその発想自体は決して悪魔の囁きではなく…
未来に生きる人達の幸せについて本気出して考えてみたら自然に現れる思考形態なんですね。
(だからこそ決して滅びず、何度でも甦るのですが)
ゲノムを覗いて一部の病気を予言できるようになった現代では、
より身近に気配を感じられる存在になっていくことでしょう。。
また、ぶくぶく増加中の医療費についても根っこの方では同じ問題だといえなくもないです。
高齢者にお金が行く政策をとれば票を貰えるので、
次の世代を育てるためのお金は当然みんな寝たきりで頑張っている人の方に流れていきます。
(医療費爆上げの原因は他にも無数にありますけど、書ききれないので割愛)
ついでに、人類史上類を見ない晩婚化によって日本人の遺伝子は相当
発達障害が急増しているのも多分そのせいですね。
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重い十字架を背負うであろう子供達をどう扱うか、
動けない高齢の方に対してどこまで手を尽くすか?
国の医療保険制度が既に破綻しかかっている現在、
それらの線引きを再び考え直す時が迫っています。
「難しい判断は医師や家族の裁量に任せておいて、気に食わなければ(社会的に)ぶっ殺す」
という
ひとりひとりが自分の意見をしっかり持った上で、
納得のいく
本来生き延びられない「弱者」を助けていく医学、
より健康で勇猛果敢な「強者」を殺していく戦争。
…いずれも優生学的には概ねマイナスの行為です。
医学の発達によって減った病気は色々ありますが、
ある意味では人類を脆弱にしている可能性も高く…
未来人の前では決して胸を張れそうにありません。
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