Ｍ井四段は王道を征く居飛車党で、
外見も将棋も実にダンディーである。
いつも私が不利な展開になっていて、
巻き返すが微妙に届かずに終わる…
76歩 34歩 26歩 32金 78金 84歩
25歩 85歩 24歩 同歩 同飛 86歩
同歩 同飛 34飛 33角 36飛 22銀
予想通り、後手番になった。
普段は二手目84歩から相手の得意な戦法に付き合うのが私の流儀だが、
今回は中座飛車で行くと決めていた。
相居飛車が満遍なく下手な私だが、横歩取りだけは格上にも結構勝てる。
…ただそれだけの理由である。
58王 41玉 87歩 85飛 26飛 62銀
33角成 同桂 77桂 82飛 75歩 51金
68銀 94歩 38金 54歩 36歩 86歩
新山崎流で来るのを期待していたが、33角成～77桂で早くも困った。
これの対策、もう憶えてないよ(汗
82飛～94歩～54歩の手順から、混乱しているのが見てとれる。
…さすがに36歩は放っておけない。
同歩 同飛 87歩 76飛 65角 25歩
16飛 75飛 35歩 55角 37桂 77角成
同銀 65飛 34歩 45桂 同桂 同飛
55角を打たれてから苦悶の表情を浮かべていたＭ井四段だが、
35歩～37桂～34歩の三手が入ったのは、桂損より遥かに大きい。
いつのまにか先手優勢である。
23歩 同銀 33歩成 同金 22角 32歩
11角成 55桂 46香 35飛 36歩 34飛
13飛成 14龍 同龍 同銀 33角成 同歩
22角や46香の筋が厳しすぎて、手遅れ。端の飛車に成られるのは酷い…
さあ…哀しみを背負い心を無にして粘り続ける作業が、今日も始まる。
43香成 23角 21飛 31桂 44桂 67角成
同金 同桂成 同王 34角 56歩 43角
粘るといっても、選択肢など無い。
67角成と67桂成は取る一手なので、そこで34角から成香を外して頑張る。
…王手飛車を見殺しにしないといけないのが悲しすぎる。
22龍 42飛 13龍 55歩 14龍 87角成
76銀打 57金 同王 77馬 46王 76馬
…以下後手勝ち
持ち時間でもずっとこちらが圧倒的に劣勢だったが、段々近づいてきた。
飛車を投入したら絶望感が増した。
55歩のところは銀を守りつつ龍を攻めるのが自然だが、それだと負け。
さて。困ったことに、ここから先の正確な棋譜が思い出せない。
実に残念だが、なんせこの辺りで私の持ち時間は一分強である。
・まず飛車を取られた。
・61飛に即、51銀と打つ私がいた。
・26銀に35歩と突かれてわけがわからなくなった。
・入玉コースをつくられた。
・57馬と覗いた。
・駒を足さずに25王と指された。
・35馬から詰みが発生した。
…このとき私の残り時間は二秒。
頭の中が一瞬真っ白になっていたので、
投了されなければたぶん時間切れで負けていた。
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