世界人類が平和でありますように | トトブログ 巡礼記

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時空を超えた自分との出会い

「世界人類が平和でありますように」

 

神社、仏閣、公園などあらゆる場所で見かける立札です。

 

宗教家の五井昌久さんが唱えたマントラで、さらに「日本が平和でありますように。私達の天命が完うされますように。守護霊様ありがとうございます。守護神様ありがとうございます」と続きます。個人的には、この五つの文で構成されるマントラは、よくできていると思います。

 

五井さんは白光真宏会の創設者でもあったわけですが、この宗教団体は「五井先生鑽仰会」としてスタートを切っています。今、SNSを通じて多くのスピリチュアルなことを発信して、グループを作っている方たちはたくさんいますが、後に宗教法人化した点を除けば、結構似ていると思います。五井さんとお弟子さんたちも、今の世の中だったら、法人化しなかったかもしれません。

 

Wikipedia情報ですが、五井先生鑽仰会に至る前は生長の家の谷口雅春さんに師事するところから、今でいうヒーリングなどを中心として活動をスタートさせていますね。谷口さんは初期大本(教)の幹部で、第一次弾圧(1922年)で脱退し、そこから心霊科学(これが日本語のスピリチュアリズムの訳語です)の啓蒙活動から生長の家を興していきます。谷口さんの『生命の実相』というのは昔はよくブックオフとかでも見ていましたが、要は自己啓発本のベストセラーです。戦後は渡部昇一さんがマーフィーの成功哲学を輸入したりしましたが、1920年代にアメリカのそういう自己啓発ブームを一番早く取り入れた人でもあったわけです。この経歴を怪しいとみるかどうかは、人によって分かれると思いますが、まあ、怪しいかどうかの価値基準だったら、怪しいかな(笑)。ただ、この分野では正統派の老舗だよねということではあります。ちなみに、Wikipediaの「心霊主義」の項目は、普通の商用の百科事典でも通用するような、信頼に足るレベルのものになっています。

 

そして、冒頭のマントラに戻りますが、世界全体の平和、自分たちの国(我々の日本)の平和、自分たちの平和=平穏(自分や身近な人のイメージを作りやすいですが、広くとらえて人類全体としても通じます)の完成、そして、人間を守護する守護霊や守護神(英語だとおそらくどちらもガイドスピリット、英語圏だとイメージは亡くなった家族(先祖)と天使という感じかな)への感謝という構成になっています。特に、このマントラが作られた時代は、第二次世界大戦(太平洋戦争、大東亜戦争)の記憶を日本の大多数の人々が持っている時代でした(戦争の名前をあえていろいろ書いているのは、いかに後世で呼び方を禁止しても、過ぎ去った時代の人の認識は変わるものではないからです。個人的には「第二次世界大戦」がしっくりきます)。

 

守護霊・守護神、ガイドスピリットの存在を否定する人たちからすれば、ここで宗教的ということになると思います。やや面倒くさい議論ですが、宗教のアカデミックな研究で言えば、研究対象になり得るという意味では「宗教」に包含されるでしょう。ただ、同時に宗派・組織という点での帰属性みたいなことから言えば、そんなに強力な縛りでもなく、割と宗派・宗教(団体)を超えて、この程度なら共有できる人たちも少なくはなさそう、という感じかなと思います。立て札は、宗派を超えて、世界平和の理念に共感する人たちが立てています。ちなみに、私はどの宗教団体にも所属していません。

 

一部の日蓮宗のように排他的な人たちは別にして(これは教義上、そうなるよねということでそれに対して私が批判的な意図を持っているわけではありません)、「世界人類が平和でありますように」までであれば、私は比較的、多くの人が共有できるのではないかと考えています。あと、シンプルに長いのは覚えきれないよね。

 

指導者への批判や戦争反対を訴えたい方たちの気持ち、特に今戦争で苦しんでいる人たちに何も出来ない無力感は共感してしまいそうな部分もありますが、こんなときだからこそあえてシンプルな「世界人類が平和でありますように」を多くの方とともにと祈りを捧げたいと思います。そして今、戦火にあって苦しんでいる人たちが安寧を得られるようにただ心からお祈りします。


世界人類が平和でありますように。

人々の魂が安寧のうちにありますように。