昔の記憶。
多分幼稚園生ぐらいかな。
珍しく一人でお留守番してたんだわ。
いつも賑やかな家だったから
静まり返った部屋は
余計私を不安にさせた。
息をのんで
部屋中を見渡し
じっとしていたら
次第に部屋中が大きくなってザワザワしはじめた。
タンスもフスマも電気もお人形さんも
みんな
みんな
生きているみたいだった。
ゾクゾクッとした。
だけどそれと同時にあることを思った
『あ、私一人じゃないじゃん
』って。

タンスさんも
フスマさんも
電気さんも
お人形さんも
みんなみんな
いるじゃないかって。
そしたら急に楽しくなってきちゃって
あることを閃いた

『そうだ!!みんないつも私達のことを見守ってくれてるから、お礼に踊りをプレゼントしよう
』

多分、神様に捧げるお供え物のイメージで
踊りをプレゼントしようと思ったんだと思う。
「みんな、いつもありがとーう
」

とアイドル口調で挨拶し、ヘナチョコダンスを披露した

多分、歌も歌ったからミュージカル調な仕上がりだったんじゃないかな
笑

あの頃の気持ち
ずっとずっと大切にしていきたいなっ
